Jリーグ年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)決勝は年間勝ち点1位の浦和と、同3位の鹿島がホーム&アウェーで激突する。第1戦(29日、カシマ)を2日後に控えた27日、さいたま市内で調整した浦和は、Jリーグ最多の17タイトルを獲得している鹿島の“勝負強さ”を警戒した。

 年間勝ち点1位の浦和に対し、同3位の鹿島は同2位の川崎のホームに乗り込んだ一発勝負のCS準決勝(23日)を制して決勝に勝ち上がってきた。特にホームアドバンテージに加えて、引き分けなら敗退するという不利な状況の中、鹿島は粘り強いプレーで伝統クラブの底力を発揮した。

 浦和イレブンも、鹿島が大一番で見せる集中力の高さに注意を払っている。関根は「守備は自信を持って耐えられる強さがある。先制点を取られると厳しくなる」。好調のFW高木俊幸(25)は「やっていて、したたかさは感じるし、90分を通して隙がない」と厳しい表情を見せた。

 とはいえ、年間勝ち点で15ポイント差をつけた鹿島に負けるわけにはいかない。

 リオデジャネイロ五輪代表主将のDF遠藤航(23)はCSでのゴールを宣言。今季は自身初のリーグ戦無得点とあって「まずは守備だけど、貪欲に(得点)という気持ちはある。セットプレーで自分が点を取って勝つイメージはしている」と力を込めた。

 移籍1年目の今季はリオ五輪などもあり、浦和のためにフル稼働できなかった。タイトルのかかるCSの大舞台でチームの勝利に貢献するパフォーマンスを見せる。