本田「代表引退」も 控えの立場変わらないなら自ら決断する可能性

2016年11月17日 16時30分

イタリアへ出発する本田

 エースはいったいどこに向かうのか。日本代表FW本田圭佑(30=ACミラン)が15日のロシアW杯アジア最終予選サウジアラビア戦(埼玉)で屈辱の先発落ちとなったことで、不穏な空気が漂い始めている。今のところ本人は口を閉ざし、捲土重来を期している模様だが、代表で控えの立場が変わらないなら「代表引退」を口にする可能性もあるという。今後が全く見通せない状況だ。

 

 本田はサウジアラビア戦から一夜明けた16日、所属クラブに合流するため、成田空港からイタリアへ出発した。ただ、前日の試合後に続いて取材には応じなかった。

 

 11日の国際親善試合オマーン戦(カシマ)翌日に、バヒド・ハリルホジッチ監督(64)の起用法に反論するなど大風呂敷を広げたものの、サウジアラビア戦はベンチスタート。後半開始から投入された試合では、不発に終わり結果を出せなかった。沈黙を貫き、巻き返しへ向け秘めた闘志を燃やしているのだろうが、状況は厳しいと言わざるを得ない。

 

 サウジアラビア戦の先発メンバーは、所属クラブでの出場機会を重視する方針を受けてのもの。指揮官は本田をはじめMF香川真司(27=ドルトムント)ら“元主力組”に「(所属で)厳しい状況にあるのは知っている。先発を取りなさい、取れるクラブに行きなさいと言った」と、代表でのレギュラー奪還の“条件”を突き付けた。

 

 本田に関して言えば、所属のミランでは構想外になっており、本人も「完全に若返るチーム編成になった段階で俺が外されるのは理解できる」と諦めムード。

 

 現状では新天地に活路を見いだすしかないが、本人の高望みなどもあって、今冬に移籍が実現するかは不透明。このままでは“ハリル基準”を満たせず、日本代表でもベンチメンバーに固定されそうな流れだ。

 

 この先の見通しはかなり暗そうだが…あるJクラブ関係者からこんな不穏な声が飛び出した。「不動のレギュラーだった選手がまだできると思っているのに、控えの立場が続くことに納得できるのかな。(本田が)『自分が代表にふさわしい選手か、そうでないかは自分で判断できる』と言っていたのは、監督から代表での立ち位置を完全に判断される前に自分から進退を決めたいということじゃないか」

 

 もちろん、一選手に代表引退の決定権はないが、本田が「自分で判断できる」と言い切ったのは単純に代表レギュラーの力があるかどうかを判断するだけでなく、自身の進退を見極めることも含んでいるのだろう。名選手でも自身が納得した上で代表から退くケースはあまりない。2010年南アフリカW杯から日本代表を引っ張ってきた強烈なプライドもあって、監督といえども第三者に去り際を決められたくない…ということではないか。

 

 ならば、この先も控えの立場に変わりはないと悟ったタイミングで、代表からの引き際を自分で判断する可能性があるとの見方だ。

 

 かねて18年ロシアW杯を花道に代表引退を示唆してきたが、その時はもっと早く訪れてしまうのか。最悪の事態を招かぬためにも、出場機会を優先した移籍先を探すなど現実的に行動する必要がありそうだ。