【W杯アジア最終予選】ハリル監督“ビッグ4”外し 15日サウジ戦でサプライズある?

2016年11月12日 16時30分

ピッチを引き揚げる本田圭佑とバヒド・ハリルホジッチ監督(右)

 サッカー日本代表は11日の国際親善試合オマーン戦(カシマ)で4―0と快勝したが、長年チームを支えてきた主力たちは厳しい立場に追い込まれている。ベテラン勢で唯一先発したエースFW本田圭佑(30=ACミラン)も散々の内容で、他の“古株”とともにレギュラー陥落が現実味を帯びてきた。対照的に若手が次々と台頭。今回の代表合宿では勢いを象徴するような出来事も起きており、代表に大転換期が訪れそうだ。

 

 新戦力が躍動した。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は、FW大迫勇也(26=ケルン)、FW斎藤学(26=横浜M)、MF永木亮太(28=鹿島)、DF丸山祐市(27=FC東京)の4人を初めて先発で起用。すると大迫が2ゴールと大暴れしたのをはじめ、斎藤は左サイドを再三突破して決定機をつくり、永木と丸山も安定した守備を見せた。

 

 さらに途中出場した若手も続く。FW浅野拓磨(22=シュツットガルト)は入った直後にPKを獲得し、MF清武弘嗣(27=セビリア)の3点目を“アシスト”。MF小林祐希(24=ヘーレンフェイン)は後半アディショナルタイムに代表初ゴールをマークし、FW久保裕也(22=ヤングボーイズ)も積極的にシュートを放って切れのある動きを披露した。

 

 抜てきした若手の活躍に指揮官もホクホク顔。大一番のロシアW杯アジア最終予選サウジアラビア戦(15日、埼玉)に向け「本当に良いテストになった。良い発見もたくさんあった」とかなりの手応えをつかんだ様子だった。

 

 一方で散々だったのはザックジャパン時代から日本代表を支えた「ビッグ4」だ。MF香川真司(27=ドルトムント)は右足首を痛め欠場し、DF長友佑都(30=インテル)は体調不良でベンチ外。FW岡崎慎司(30=レスター)は途中出場もチャンスすらつくれなかった。ただ一人先発した本田も簡単にボールを奪われたうえにシュートも精度を欠き、試合勘不足を露呈した。

 

 こうした惨状に指揮官は試合後、怒りを爆発させた。「本田は試合のリズムが足りない」とバッサリ。長友と香川についても「あまり良くない状況にきている」と辛辣だった。「良くないことも発見できた」とハリルホジッチ監督は険しい表情で語っており、大一番に向け、ビッグ4切りの可能性が高まってきた。

 

 しかも舞台裏では、指揮官の決断を後押しする出来事もあった。若手たちが個別面談の場で自分を起用した際にチームにどう貢献できるかなどを一斉に猛アピールしたのだ。FW原口元気(25=ヘルタ)が「今回は合宿の期間が長くてこちらからもいろいろな意見を言えている」と言えば、小林も「オランダにはもっと生意気なヤツらがいるし、毎日誰か監督とケンカしている。それくらい我の強い若手が必要」と指揮官に強く主張する姿勢を示していた。世代交代こそがハリルジャパンを救う道だと若手が“決起”したのだ。

 

 主力が精彩を欠いて最終予選で苦戦するハリルジャパンの姿に、いてもたってもいられなくなったということなのか。日本の命運がかかるサウジアラビア戦のメンバーは、大きなサプライズが待ち受けていそうだ。