【前園真聖・ゾノの焦点!】決定力不足に悩むハリルジャパンはW杯最終予選で1トップを固定できずにFW岡崎慎司(30=レスター)、FW浅野琢磨(22=シュツットガルト)、FW本田圭佑(30=ACミラン)を先発で起用しました。

 本田の1トップは苦し紛れの策だったと考えていますが、このポジションに起用する選手について、バヒド・ハリルホジッチ監督(64)が迷っているのは明らか。今シリーズでFW大迫とFW久保裕也(22=ヤングボーイズ)の欧州で結果を残している2人を新たに招集したのが、その証拠でしょう。

 なかでもFW大迫勇也(26=ケルン)は大柄で屈強なDFが多いドイツで安定したパフォーマンスを発揮しています。今季覚醒したのは周りの選手をうまく使えるようになり、常にゴールを狙う姿勢で、敵に脅威を与えられるようになったからです。プレーを見ても自信を感じますし、日本代表のゴール欠乏症を解決するストライカーかもしれません。

 大迫はプレースタイル的に、2トップが適任と言われていますが、1トップも十分に対応できるはずです。もともとポテンシャルの高い選手でキープ力がありますし、シュートもうまい。トップ下や2列目を務めるチームメートとの距離感さえ合わせられれば、問題はないはずです。

 今後は好調の久保、復調気配の岡崎など、体調や戦い方に応じて、選手起用を決めればいいのではないでしょうか。選択肢が多ければ、様々なケースに対応できます。まずは好調の大迫がどこまでチームにフィットできるかを試してほしいと思います。(元日本代表MF)