【スペイン・マドリード発】サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)1次リーグ第2節8試合が28日(日本時間29日)に各地で行われ、昨季準優勝のD組アトレチコ・マドリード(スペイン)がホームでバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に1―0で勝ち、2連勝を飾った。昨季準決勝の再戦となったが、持ち前の堅守でドイツ王者を返り討ち。同組1位突破に弾みをつけた。

 満員のサポーターが詰め掛けたビセンテ・カルデロンでディエゴ・シメオネ監督(46)が雄たけびを上げた。今季公式戦8連勝中だった難敵を完封。昨季準決勝の雪辱を許さず、勝ち切った指揮官の興奮は最高潮に達した。

 立ち上がりはバイエルンが押し込む展開だったが、前半20分ごろから状況が一変。相手のお株を奪うポゼッションサッカーで猛攻を仕掛けると、同35分にMFヤニック・カラスコ(23)が強烈な左足シュートで、世界一と言われるバイエルンGKノイアーの壁を打ち破った。昨季決勝で同点弾を決めた直後、スタンド最前列にいた恋人と熱烈キスを披露して話題を呼んだ男が、またも大仕事をやってのけた。

 後半はバイエルンの反撃にも落ち着いて対応。1点リードのまま同37分に獲得したPKはMFグリーズマンがクロスバーに当てて追加点にはならなかったが、守備陣がFWレバンドフスキ、FWロッベン、MFリベリといったバイエルンのビッグネームに仕事をさせることなく、試合終了の笛を聞いた。

 各組2位通過では決勝トーナメント1回戦で別組の1位チームと対戦するため、厳しい戦いが予想される。それを回避するには1位通過が必要。レアル・マドリードとの決勝でPK戦の末に涙をのんだ昨季のリベンジを果たしたいアトレチコは、ライバル撃破で大きなアドバンテージを手にした。