【W杯アジア最終予選】ハリルvs“変人監督”が清武めぐり衝突も

2016年08月31日 16時30分

清武(右)は長旅の疲れも見せず軽快な動きを披露。左は宇佐美

 ハリルジャパンのエース候補に思わぬ“足かせ”か。日本代表は30日に埼玉県内で練習を行い、紅白戦を行った。MF清武弘嗣(26)がこの日から合流。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)の評価は急上昇中でロシアW杯アジア最終予選の出番も増えそうだが、一方で意外な不安材料も。ハリルホジッチ監督と、清武が所属するスペイン1部セビリアの“変人監督”が衝突する可能性が懸念されているのだ。

 

 この日の早朝に帰国した清武は長旅の疲れも感じさせず、元気いっぱいにハードなメニューを消化。新天地のスペインで開幕戦ゴールを決めるなど絶好調で「自分の調子が良いぶん、その流れを持って来られれば」と代表にも自身の勢いを注入すると堂々宣言した。

 

 世界有数の名門クラブで存在感を見せただけに、ハリルホジッチ監督も高く評価。ロシアW杯アジア最終予選のキーマンとして考えている。だが、今後も清武が重用されるかは、セビリアのホルヘ・サンパオリ監督(56)がカギを握りそうだ。

 

「サンパオリはクセがあって、自己主張もかなり強いと有名。ハリルホジッチ監督はクラブによく口を出すが、そういうことは絶対に嫌がるタイプだろうね。良い関係を築けるのか…」と欧州事情に詳しい公認代理人は指摘する。

 

 清武の新たなボスとなったサンパオリ監督は、2012年からチリ代表を率いて14年ブラジルW杯で16強に進出。15年の南米選手権ではアルゼンチンやウルグアイといった強豪を退けて同国に史上初の優勝をもたらした。その実績で世界的な名将にのし上がったが、その性格は“変わり者”として知られる。世界一気難しい指揮官と言われる元アルゼンチン代表監督のマルセロ・ビエルサ氏(61)を「最高の監督でリスペクトしている」と公言。自身も無理な要求で周囲を振り回したり、主張は何が何でも押し通すのが特徴だ。

 

 そこで心配されるのが、ハリルホジッチ監督との今後の関係。日本代表の指揮官も我が強く、クラブに口出しする“悪癖”がある。清武に限っても、昨季まで所属したハノーバーに対してリハビリから復帰するタイミングに苦言を呈するなど、ひと悶着を起こしてきた。

 

 清武は「開幕から試合に出させてもらっているので、すごくうれしい」とサンパオリ監督からの信頼を実感しており、今後は何事もクラブ最優先になるはず。ハリルホジッチ監督が普段のノリでサンパオリ監督に“ケンカ”を売るようなことがあれば、セビリアの指揮官がオフに行われる欧州組の自主トレやコンディションなどの情報提供に非協力的になることは確実だ。さらにA代表の拘束期間であっても、ケガを理由に拒否してくる可能性すらある。

 

 清武は「サンパオリのサッカーは、ハリルさんと似ているところはある」と話すが、強気な性格で似た者同士の2人。衝突すれば、ハリルジャパンにも大きな影響が出そうだ。