手倉森ジャパンが狙うメダル以外の獲物

2016年07月02日 10時00分

U―23代表イレブンはリオの先を見据えている

 リオデジャネイロ五輪に出場するサッカー男子のU―23日本代表イレブンが新たな野望を掲げた。国内最終戦(29日)に完勝して、本番に向けて順調な調整を続けている手倉森ジャパン。1968年メキシコ五輪の銅メダル以来、48年ぶりとなるメダル獲得に挑むが、イレブンには五輪での活躍で狙っている、もう一つの“獲物”があるという。

 

 国内最後の強化試合を終えた手倉森誠監督(48)が、ロッカーで若きイレブンに贈った言葉は“リオ経由ロシア行き”だった。左ヒジ負傷で出番のなかった同代表の主将、MF遠藤航(23=浦和)は「試合後に監督は『(五輪メンバーの)18人に残れなくても、A代表を目指す目標は変わらない』と話をしていた」と語った。

 

 リオ世代のA代表入りを熱望している指揮官は、かねてこの言葉を繰り返してきた。もちろん、選手たちも同じ目標を持っているが、そのための“近道”があるという。遠藤は「A代表に入るには海外で試合に出ないといけないというのは、A代表でも感じたことなんで(MF大島)僚太(23=川崎)とも話したりしている」。

 

 すでにA代表に選出され、海外組を重宝するバヒド・ハリルホジッチ監督(64)を目の当たりにしているだけに、6月のキリンカップでA代表入りした大島とともに海外移籍の必要性を痛感。そんな2人の意識はチームメートにも伝染し「(選手間で)『海外行きたいね』とかいう話はしたりしますね」(遠藤)と機運は高まっている。

 

 イレブンが狙う“海外進出”に向け、世界が注目する五輪はうってつけの舞台。ベスト4入りした前回のロンドン五輪ではFW永井謙佑(27=名古屋)がスタンダール(ベルギー)に移籍。オーバーエージ枠で出場したDF吉田麻也(27=サウサンプトン)も当時所属していたVVV(オランダ)からステップアップを果たした。

 

 すでに同代表のFW浅野拓磨(21=広島)にイングランド・プレミアリーグの強豪アーセナルから正式オファーが届いたことも、五輪選手のモチベーションを高めている。リオで好パフォーマンスを発揮すれば、A代表入りを手繰り寄せる海外移籍のチャンスが来るはずだ。