【前園真聖「ゾノの焦点」】リオ五輪に臨むサッカー男子、U―23日本代表のオーバーエージ(OA)枠にFW興梠慎三(29=浦和)、DF藤春広輝(27=G大阪)、DF塩谷司(27=広島)の3人が内定しました。手倉森ジャパンにとってベストな選択になったのではないでしょうか。

 当初はリオ五輪のOAについて「活用しないほうがいいのでは」と考えていました。その理由は、23歳以下の選手だけで代表チームを編成すれば、若手イレブンの結束力や責任感、モチベーションが上がり、。結果的に選手のレベルアップにつながって、日本代表のためになると思っていたからです。

 しかし、テレビ番組の取材でU―23代表の手倉森誠監督(48)にインタビューをしたときに「OAがメーンではない。あくまで23歳世代を生かすことができる人材を求めている。チームの中心ではなくて周りの選手を生かすパフォーマンスを期待している」との説明を受けて納得できました。

 主力となる23歳以下の選手のプレーを最大限引き出せる戦力。それが今回選出された3人です。もちろん、即戦力のOAとして格の違いも見せてほしいところですが、まずはいい形でU―23代表に融合できれば、間違いなくチームの強化につながると思っています。

 U―23代表は29日に親善試合で南アフリカと対戦します。7月1日の五輪メンバー発表に向け最後のアピールチャンスなので、今できることをしっかりと出し切ってほしいですね。(元日本代表MF)