キリンカップ初戦ブルガリア戦(3日、豊田)に臨む日本代表FW宇佐美貴史(24=G大阪)が“特別枠”選出に危機感を募らせた。ここまでJ1リーグ戦14試合2得点とスランプ中だが、ハリルホジッチ監督は「日本で彼のようなタレントを持った選手はまれ」「国内では最も能力がある」と実力を高く評価する。

 今回も当たり前のように代表メンバー入りを果たしたが、こんな待遇がいつまでも続くとは限らない。宇佐美も「常に結果を出さないといけない世界に身を置いている以上、居場所を失うのは間違いない」。日本代表でも国際Aマッチ14試合2得点と“合格ライン”には達していないだけになおさらだ。

 このままでは宇佐美を選出し続ける指揮官の眼力も疑われかねない。G大阪のエースは「もっとやらないといけないのは自分自身が感じている。自分自身が持っているものを全て開放する術を身につけないといけないと思う」と、再起に向け揺るぎない決意を語った。

 かつて日本サッカー界の期待を背負った若手ストライカーも覚醒しないまま24歳になった。まずは欧州の強豪国と対峙するキリンカップで真価を発揮したいところだ。