日本代表は29日、ロシアW杯アジア2次予選シリア戦(埼玉スタジアム)に5―0で勝利。グループ1位で、9月から始まる最終予選に駒を進めた。

 W杯アジア2次予選を無失点でグループ1位突破。試合後のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)は、興奮しまくりの試合中とは打って変わって笑顔で喜んだ。「非常に美しい夜だった。スペクタクルだったとさえ言える。相手にピンチをつくられたが、失点しなかった。それはうれしいことだ」と振り返った。

 昨年6月の初戦シンガポール戦でまさかの引き分け。いきなり苦境に立たされたが、その後は世代交代を進めながら順当に勝ち点を重ねた。指揮官は「選手には話したのですが、家をつくるにはしっかりとした基礎をつくるべき。1階をつくり、2階をつくる。我々はようやく1階をつくったのですが、2階は難しい。3階はW杯に当たるでしょうか。困難なことはまだまだ起きる」。

 9月からはいよいよW杯最終予選に臨む。12か国が2組に分かれて争い、上位2か国がW杯出場権を獲得する。ハリルホジッチ監督は「第2段階が始まる。問題を起こすチームが待ち受ける。我々は試合をコントロールしないといけない。チームの質はそこに出る。たくさんのことを伸ばさないといけない」と気を引き締めた。