【リオ五輪アジア最終予選】鈴木武蔵を奮い立たせる同世代スターたちへの反骨心

2016年01月18日 16時00分

【カタール・ドーハ17日発】手倉森ジャパンのエースが“黄金世代”に挑戦状だ。リオ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23選手権1次リーグB組の日本は16日にタイに4―0で快勝して2連勝。グループ1位で準々決勝進出が決まった。この試合で貴重な先制弾を叩き出したのがFW鈴木武蔵(21=新潟)。これまで伸び悩んできた期待のストライカーが覚醒した裏には、同世代スターたちへの反骨心があった。

 

 日本をベスト8に導いた鈴木には、ある強い思いがあった。大会前に「(U―23代表は)あんまり注目されていないかもしれないけど、五輪予選で活躍すればテレビとかでもどんどん取り上げてもらえるし、露出できますよね」と“本音”を語っている。

 

 手倉森ジャパンのメンバーは所属クラブでレギュラーとして活躍している選手が少なく、過去のU―23代表に比べると“弱小”のレッテルを貼られてきた。ジャマイカ人の父を持つ鈴木も活躍を期待されながらケガを繰り返したこともあって伸び悩んでいたが、五輪予選を契機にドン底から「成り上がろう」と強く決意している。

 

 鈴木と同級生で親交があり、手倉森ジャパンに選出経験もあるJリーガーは「僕らと同じ世代には(フィギュアスケートの)羽生(結弦=21、ANA)や(プロ野球日本ハムの)大谷(翔平=21)、(競泳の)萩野(公介=21、東洋大)とトップ選手が多い。負けてられないという思いがみんなにある」。

 

 鈴木と同じ1994年生まれは各界にスター選手がズラリと揃う“黄金世代”だ。前出以外にもプロ野球阪神の藤浪晋太郎(21)やバドミントンのスーパーシリーズ・ファイナルで日本人初優勝を果たした桃田賢斗(21=NTT東日本)らが活躍しており、サッカー界からも存在感を示したい…というわけだ。

 

 特に群馬・太田市出身の鈴木は小学生のころ近所に日本ハムの斎藤佑樹投手(27)が住んでいた関係であこがれており、かねて他の競技から刺激を受けている。まして、スポーツ界ではガーナ人の父を持つ陸上短距離のサニブラウン・ハキーム(16=東京・城西高)らハーフ選手の躍進が目立っているだけに、自らの存在を知らしめるため誰よりも五輪の大舞台を渇望しているのだ。

 

 まずは貴重な先制ゴールで存在感を示した。五輪本番でその名を世界にとどろかせるために、決勝トーナメントでも走り続ける。