新たななでしこの女神は現れるのか。日本サッカー協会は14日、なでしこジャパンの強化合宿(18~26日、沖縄)に参加するメンバー26人を発表した。2月29日開幕のリオ五輪アジア最終予選(大阪)までに3回の合宿を予定。今回は海外組の招集も可能なため、FW大儀見優季(28=フランクフルト)ら主力を順当に選出した。

 2月中旬に再び沖縄で予定する国内組合宿には若手を積極的に招集する方針。佐々木則夫監督(57)は「直前キャンプ(2月22日~、大阪)の途中で20人に絞る」と明言。最終予選メンバーの登録期限は初戦オーストラリア戦の24時間前で、本番ギリギリまでサバイバルを課すつもりだ。

 今回は、大黒柱として長年日本を支えた澤穂希さん(37)の引退後初めてのなでしこの活動。佐々木監督は「また神が降りてくるような人をつくらないといけない」と次なる“カリスマ″の登場を願っているが、さすがにまだ若手には荷が重い。

 そこで白羽の矢が立てられたのがMF安藤梢(33=エッセン)だ。昨年のカナダW杯は初戦スイス戦で左足腓骨外果骨折の重傷を負い戦線離脱。チーム内では「梢をファイナルの舞台に」が合言葉となり、厳しい戦いを勝ち抜いて決勝の地に安藤を呼び寄せた。チーム最年長の“悲運のシンデレラ″は、選手間で抜群の求心力を誇る。

 W杯以来の代表復帰だが「ドイツのチームでしっかり戦力として戦っている」と指揮官も期待。神がかり的な活躍で、なでしこに4大会連続の五輪切符をもたらすことができるか。