【前園真聖「ゾノの焦点!」】U―23アジア選手権1次リーグ初戦:日本1―0北朝鮮(13日=日本時間14日)
どんな大会でも初戦は難しいものですが、その中で勝ち点3を取れたことが何よりの収穫でしょう。選手たちは試合開始から落ち着いていましたし、先制点を奪えたことで有利に試合を運べました。
90分間通して自分たちのリズムで試合をすることは難しいです。実際、この試合も後半は向こうにペースを握られました。それでも1点取っていることで精神的に優位に立ち、守備陣は冷静に最後まで対処できました。
ただ、攻撃面では物足りなさがありました。セットプレーで先制できましたが、2点目を取れないと試合展開は苦しくなります。個人で仕掛けるのか、人数をかけて連動した攻撃をしていくのか。その部分がはっきりしなかったことが一番の問題点です。
個人による仕掛けという点で、自分の現役時代とよく似たプレースタイルのMF中島翔哉(21=FC東京)に注目していましたが、彼ももっと一人で仕掛けても良かったと思います。試合の終わらせ方などは冷静にできていましたが、相手にとって怖い選手にはなれませんでした。これは中島だけに限った話ではなく、他の選手も同じ。もっと相手が嫌がるプレーをしないと、こういう試合での2点目は生まれません。
何はともあれ、初戦に勝ったことでメンタル的には落ち着くでしょう。守備は問題なかったので、あとは攻撃の際にどれだけパワーを持って仕掛けられるか。その修正が次戦以降の勝敗のカギを握るでしょう。(元日本代表MF)
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