なでしこ沢が「スパイ」に

2012年03月26日 11時00分

 良性発作性頭位めまい症で戦線離脱中のなでしこジャパンMF沢穂希(33=INAC神戸)に新たな任務が課せられた。ロンドン五輪で金メダルを目指すなでしこジャパンにとって唯一の不安材料といえるのが情報戦。それを補うため、日本サッカー協会側は米国をはじめとするライバル国の〝諜報〟を沢に依頼するという。


沢は先のアルガルベカップで決勝など2試合を〝病欠〟した。4月のキリンチャレンジカップ(1日・米国戦、5日・ブラジル戦)での代表メンバー入りも見送られることが濃厚で、なでしこジャパンは「沢不在」というテーマの克服が重要課題だ。佐々木則夫監督(53)は新メンバーのテストを視野に入れ、沢に対しては「ゆっくり休んでほしい」と伝えている。


ただ、協会幹部からは「沢さんの能力はピッチの中だけに限らない。試合に出られなくても沢さんの力が必要」という声が多い。このためなでしこ側は沢の負担にならない程度に〝密命〟を与えることにしたという。「沢さんの情報収集力は高いので、そこに期待したい。世界でも戦ってきたわけだし」(関係者)


米国女子リーグでプレーした経験のある沢は友人、知人も多く、日本にとって最大のライバルとなる米国の事情に詳しい。一方でアルガルベカップで戦った直後とはいえ、米国には秘密兵器となる若手選手の存在も噂されている。そこで沢の米国情報網を頼ろうというわけだ。すでに欧州組には佐々木監督がイングランドやフランスの情報収集を命じており、沢の〝スパイ活動〟による米国情報が集まれば情報戦の不安は解消される。

 


 もちろん、それ以外にも「沢さんはプレーを見て気づいたことを言ってくれる。それもすごく的確なのでありがたく聞いている」と同僚のFW大野忍(28)が言うように、臨時アドバイザー的な役割も期待される。ピッチにはいなくても沢の存在は大きく、なかなかゆっくりとは休めそうもないということだ。

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