来年1月のリオ五輪アジア最終予選(カタール)に向けて佐賀で合宿中のU―22日本代表候補が29日、J1鳥栖との練習試合で7―0と大勝した。

 これまでの練習試合ではふがいない試合を繰り返してきただけに、ようやく復調の兆し。この日はA代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)が視察したとあってなおさら貪欲にゴールを奪っていった。ハリルホジッチ監督もU―22代表について「予選突破して五輪に行くことが大事。突破するクオリティーを持っているチーム」と評し、A代表に引き上げるための「サポートの準備はある」ともほのめかした。

 だが、2得点を決めて90分間走り回ったDF奈良竜樹(22=FC東京)は「(ハリルホジッチ監督が)来たからと言って意識したり気合を入れるなら遅い」と代表指揮官の存在もどこ吹く風で気迫のプレー。まずはリオ五輪出場しか頭にない。

 そんな奈良にU―22の手倉森誠監督(47)も「競り合いでしっかり返せるし、体を投げ出すこともできていた。あれ“なら”いいよね!」とダジャレを交えて太鼓判を押した。あくまで練習試合の結果とはいえ、リオ五輪出場へ多少の光明は見えてきたようだ。