“FK頂上決戦”へ、DF太田宏介(28=FC東京)が必勝宣言だ。J1のFC東京は19日に横浜M戦(日産)を迎える。リーグ戦が残り7試合となり、年間王者と第2ステージ優勝へ向け重要な一戦となるが、もう一つ“絶対に負けられない戦い”がそこにはある。

 FC東京の太田と横浜MのMF中村俊輔(37)。同じ左利きで現役屈指のFK名手が直接顔を合わせるのだ。

 太田は「俊輔さんのFKは、それこそ高校を出てデビューしたころのものからずっと見ていた。世界であれだけの実績を残してきた人だし、本当にすごい」とリスペクトしてきた存在。少しでもその背中に近づこうと必死に左足に磨きをかけてきた。

 今では自身もFKのスペシャリストとして名をはせ、日本代表の常連にまで飛躍。俊輔と肩を並べる存在になった。だが…「この前の清水戦でいいゴールを決めることができて『よっしゃ』と思ったけど、同じ日に俊輔さんがものすごいFKを決めて全部話題を持っていかれましたからね」と笑いながら振り返る。

 太田は8月29日の清水戦で値千金の同点弾となるFKを決めたが、俊輔も同日の浦和戦でFK弾を披露。日本のみならず欧州でも大々的に報じられる芸術的な一撃で、J1の8月ベストゴールにも選ばれた。

 その時は役者の違いを見せつけられてしまったが、ここで引き下がるわけにはいかない。今季はFKで俊輔を上回る3ゴールを決めている自負もある。アウェーの地、俊輔の目の前でFKを叩き込めば強烈なインパクトを残せるだけに、太田は「やったりますわ!」と気合満点だ。