サッカー日本代表は8日に行われたロシアW杯アジア2次予選のアフガニスタン戦(テヘラン)で6―0と圧勝。MF香川真司(26=ドルトムント)が2ゴールで完全復活をアピールした。

 ついに背番号10が満点回答だ。前半10分、ペナルティーエリア手前でMF原口元気(24=ヘルタ)からパスを受けた香川は、鋭いターンで相手DFをかわすと迷うことなく右足を振り抜く。狙いすましたシュートがゴール左隅に突き刺さると、普段は物静かな男が雄たけびを上げて喜びを爆発させた。

 強烈なミドル弾で先制点を奪うと、もう止まらない。2―0で迎えた後半5分にはゴール前の混戦から原口が香川へラストパス。これを角度のない所から今度は左足で鮮やかに決める。試合を決定づけるダメ押し弾だ。

「目に見える結果を残さないといけない」と言い続けてきた香川が、2011年10月のブラジルW杯アジア3次予選タジキスタン戦以来、約4年ぶりの1試合2発で“日本の10番ここにあり”を強烈に印象づけた。

 これで代表通算23ゴールとなり、中山雅史氏(47)を抜いて歴代9位タイに浮上。背番号10の先輩にあたるMF中村俊輔(37=横浜M)の24得点に王手をかけた。

 香川の復活をキッカケに、停滞していたハリルジャパンの攻撃陣が大爆発。後半12、15分とFW岡崎慎司(29=レスター)が立て続けにゴールを決めてエースストライカーとしての存在感を見せると、仕上げはこの男。同28分にFW宇佐美貴史(23=G大阪)と香川がワンツーで突破し、中央でFW本田圭佑(29=ACミラン)が合わせてアフガニスタンにトドメを刺した。

 役者が揃い踏みしたハリルジャパンが、W杯2次予選で連勝を決めた。