日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(63)が自ら“敵情視察”に乗り出す。日本サッカー協会の霜田正浩技術委員長(48)は17日、アジアサッカー連盟(AFC)の加盟国による代表チーム監督会議に出席するためマレーシアへ出発した。

 18、19日に開催される同会議にはハリルホジッチ監督も出席を予定。霜田委員長は「そういう会議があるなら出てみたいということで、うちの監督も行くことになった。ザック(元代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏)は出たことがなかったと思う」と説明した。

 定期的に開催される同会議には監督の出席が義務づけられているわけではなく、歴代の指揮官は参加を見送っていた。だが、ハリルホジッチ監督は自分の意思で参加を決断。そこには不振が続く日本代表の低迷打破に加えて、W杯予選を見据えた“アジア攻略”への意気込みが見てとれる。

 会議の主な議題は今年1月にオーストラリアで開催されたアジアカップの総括で、各国代表監督がグループディスカッションするという。

 霜田委員長も「いろいろな方と話す機会はある」と話すように、中国代表のアラン・ぺラン監督(58)ら旧知の指導者も参加する予定で、意見交換できる貴重な場となることは間違いない。

 また「うちの監督は欧州のトップコーチ。話を(してほしい)という場面も出てくるかも」と同委員長。スピーチで得意の“ハリル節”を全開させれば、ライバルに与える印象も変わってくるはずだ。“アジアサミット”に乗り込み、今後のW杯予選を優位に進める構えだ。