【中国・武漢4日発】ハリルジャパンは東アジアカップ第2戦(5日)で韓国と対戦。初戦(2日)で格下の北朝鮮に1―2と屈辱の逆転負けを喫した。2連覇へ負けられない一戦となるなか、新エース候補のFW宇佐美貴史(23=G大阪)が奮起。今大会で不在のエースFW本田圭佑(29=ACミラン)に代わるFKキッカーに名乗りを上げた。

 ハリルジャパンの新エース候補は4日の練習でも精力的に声を出し、宿敵との対決を前に意欲的な姿を見せた。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)から得点力不足解消の切り札として期待されるが「まだまだ(代表で)自分のポジションが確立されたわけではない。海外組がいる、いない関係なくアピールしていきたい」と“挑戦者”の立場を強調した。

 そんななかで視野に入れるのがFK&PKキッカーの座だ。所属クラブのG大阪では主に元日本代表MF遠藤保仁(35)が任されているため、蹴る機会は限られている。だが、今回のハリルジャパンではキッカーはまだ決まっておらず「機会があればやってみたいと思う。そうなれるようなプレーをしていきたい」と意気込んだ。

 今大会前、元日本代表MF前園真聖氏(41=本紙評論家)から、代表の新リーダー就任と本田に代わるキッカーに“指名”されている。自ら名乗り出たのも代表主力としての自覚が芽生えた証し。とはいえ、ゴールに直結する大事な役割を務めるには、高い技術力に加えて、周囲が納得するような結果も必要だ。

 そのためには得点に絡むプレーにこだわっていく。「得点はもちろんだけど、質の高い1タッチ、2タッチでゴールを決められるようなアシストもやっていきたい。数字(実績)で引っ張っていくのがスタイル。自分のプレーがゴールに直結するようにしていかないといけない」

 2戦目の相手はアジア最大のライバルで、W杯常連国の韓国。国内組の真価が問われる一戦だ。宇佐美は「負けられない相手で、状況的にも負けられない。そういうなかでどれだけ力を出せるか」と腕をぶした。ハリルホジッチ監督の期待も高いストライカーが主力不在のチームを勝利に導けるか。