【武田修宏の直言!!】この敗戦(2日の東アジアカップ初戦、北朝鮮に1―2の逆転負け)は非常に情けない。6月のシンガポール戦をホームで0―0と引き分けたが、同じようにふがいない試合だった。海外ならサポーターの暴動が起きるような事態じゃないかな。

 前半はショートカウンターを主戦術として攻め込み先制した。だが、後半に入ると、北朝鮮がロングボールを多用し、カウンターを封じてきた。日本も攻撃を優先して2人の守備的MFを1人に減らしたため、余計に押し込まれる展開になった。本来ならパス回しで時間を使いリズムを変えるんだけど、カウンターしか練習していないのか、いつまでも縦パスばかりで工夫がなかった。

 これじゃ、ドタバタのゲームになるのは当然でしょう。ハリルホジッチ監督が流れを変えるような指示を出した様子もないし、選手交代も個人技頼みにしか感じられなかった。日本人の特長である俊敏性や技術力を生かすことは考えていないの? はっきり言って、日本サッカーに合っていないよ。

 推定年俸2億円ももらっている監督が同じ失敗を繰り返すのはどうなのかな。この戦いを続けるならば苦戦は免れないし、今後のW杯アジア予選を勝ち抜けるのか。今は不安しかないね。

☆武田修宏:たけだ のぶひろ=1967年5月10日生まれ。静岡県出身。幼少期から「天才少年」と呼ばれたストライカー。名門・清水東(静岡)から86年に読売クラブ(現東京V)入り。ルーキーながら11得点を挙げ、リーグVに貢献し、MVPにも選出された。Jリーグ発足後はV川崎や磐田、京都、千葉などでプレー。00年には南米パラグアイのルケーニョに移籍。01年に東京Vに復帰し、同シーズンで現役引退した。Jリーグ通算は94得点。JSL時代も含めれば152得点を挙げた。87年に日本代表に選出。93年米国W杯アジア最終予選でドーハの悲劇を経験した。

http://takeda.at.webry.info