【東アジアカップ】佐々木監督 北朝鮮に負けたら…新戦力発掘放棄も

2015年07月31日 16時00分

“鬼采配”を予告した佐々木監督

【中国・武漢30日発】なでしこジャパンの佐々木則夫監督(57)が“鬼采配”を予告した。東アジアカップ初戦の北朝鮮戦(8月1日)を前に公式会見に臨んだ指揮官は、改めて必勝を宣言。因縁のライバル相手に負けるようなら今大会での「ターンオーバー制」を放棄し、最大目的の新戦力テストを断念する覚悟を見せた。

 

 佐々木監督の北朝鮮戦にかける思いは、周囲の想像以上に大きかった。「アジア大会は1―3。非常に素晴らしい彼女たちのプレーにやられてしまった。(今回は)パンチ力のある攻守に負けることなく、カナダW杯で培ったなでしこの名誉を汚すことのないよう、期待している」。昨年10月1日に行われた仁川アジア大会決勝では力の差を見せつけられてV逸。今回はその雪辱に燃えている。

 

 どの大会も初戦は大事だが、今回はそれ以上に北朝鮮戦を重要視する理由がある。前回大会のドーピング問題でカナダ女子W杯出場停止だった北朝鮮は、昨年のアジア大会以降の動きが不透明。今大会のメンバー選考や強化方針、さらにサッカー以外の生活面などわからないことだらけとあって、少しでも情報を入手しなければならない。

 

 すべてはリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(2016年2月29日開幕、大阪)に向けてのもの。五輪の出場権を手にできるのはたった2チームだけに、情報戦は重要なポイントだ。

 

 仮に初戦を落とすようだと、なでしこに“負のループ”が待ち受ける。佐々木監督は「この大会は優勝が目標。(ターンオーバー制は)第1戦の北朝鮮戦いかんで(採用が)あると思う。決して決めつけることではないと思う」と公言。つまりベストメンバーで臨む北朝鮮戦に敗れたら、ターンオーバー制(選手の入れ替え)を捨てて残り2試合も固定メンバーで臨む考えだ。

 

 あえてベテラン勢の招集を見送った今大会の目的は、新戦力の発掘と選手層の底上げ。できるだけ多くの選手を起用して戦力としての見極めをしたいところだが、初戦を落としてしまうと優勝するには北朝鮮の取りこぼしを待つしかない。いずれにしても残り2試合(韓国、中国戦)の勝利が絶対条件。こうなると、テストどころではなくなってくる。

 

 そんななでしこジャパンの事情を見透かしたように、北朝鮮のパク・グァンミン監督は「今大会のために7月上旬から準備してきた。全力を尽くして優勝を目指して戦いたい。日本はアジアトップのチームだが、我々は昨年のアジア大会で(日本に)勝っている」と不適な笑み。2大会連続でのなでしこ撃破に自信を見せた。

 

 さまざまな意味を持つ今回の北朝鮮戦。なでしこにとっては大きな試金石となりそうだ。