右太もも裏の負傷が心配されていた日本代表DF太田宏介(28=FC東京)が完全復活だ。

 FC東京は29日の仙台戦(味スタ)で3―1と快勝。太田は前半9分、右サイドからの絶妙なFKでDF森重真人(28)の先制ゴールをアシストし、攻守に存在感を見せた。

 太田は19日の山形戦で故障し、一時は東アジアカップの代表入りも危ぶまれた。だが驚異的な回復力で、30日の代表合流を目前にフル出場を果たして復活をアピール。「試合で90分やれているので、それが全て」と不安を一掃した。

 仙台戦前には、代表スタッフが2日続けて東京・小平市の練習場を訪問して太田の状態を“生チェック”。ハリルホジッチ監督も直々に電話をかけて意見交換し「気にかけてくれているのはうれしい」(太田)。こうした異例の厚遇ぶりは、期待の大きさの証しだ。

 ハリルホジッチ監督は今季11アシストをマークしている太田のクロスの精度を非常に高く評価しており、日本の大きな武器と考えている。FW本田圭佑(29=ACミラン)に代わる左利きのFKキッカーに起用するプランも温めており、太田の“黄金の左足”にゾッコンなのだ。

「簡単な大会ではないけど、3戦3勝して優勝したい」と太田は力強く全勝Vを宣言。東アジアカップをステップに、代表の主力へ一気に駆け上がる。