J1広島・佐藤 記録よりも記憶にこだわる男

2015年07月31日 10時00分

 J1広島のFW佐藤寿人(33)が29日、ノエビアスタジアム神戸で行われた神戸戦の前半24分にヘディングで今季10ゴール目を挙げ、Jリーグ史上最長だった自身のシーズン連続2桁得点(J2を含む)を「12」に伸ばした。

 

 佐藤にとっては狙い通りの「歴史に残る」ゴールだった。チームの5連勝を呼び込む一撃に「決められて良かった。記録として続けられるように積み重ねたい」と安堵の表情を見せた。

 

 第2ステージ第1節の仙台戦(11日)で2得点を挙げ、今季9得点目をマークして迎えた第4節の横浜M戦(25日)。前半アディショナルタイムにPKを獲得したものの「節目の得点でテレビでも何度も流れるシーンがPKというのは、あまり格好よくないかな」とFWドウグラスに譲った。今季のチーム状態なら得点王も狙える位置におり、ストライカーの性分なら1点でも多く積み重ねたいところ。だが佐藤は目の前の数字ではなく、後世に残る「記憶」にこだわった。

 

 とはいえ、その日の夜は蹴っておけばという後悔も生まれ「全く寝られなかった」と明かした。J1通算得点も155とし、中山雅史が持つ最多記録にあと2点と迫ったが「この後に取れる保証はない。努力を積み重ねないとダメ」。偉業達成まで、ストライカー特有の「恐怖心」とも闘い続ける。