2020年東京五輪開幕まで、24日で5年となった。各種目で有力選手が名乗りを上げるなか、サッカー・なでしこジャパンのMF柴田華絵(22=浦和)が“ポスト宮間”として大きな期待をかけられている。

 福岡・北九州市出身の柴田は女子サッカーの名門・神村学園高(鹿児島)から浦和入りし、12年に日本で開催されたU―20W杯では主力として活躍。日本史上初の銅メダルに貢献した。同大会ではMF田中陽子(21=ノジマステラ神奈川相模原)が脚光を浴びたが、関係者の評価は圧倒的に柴田が上。大会MVPの2番手に当たる「シルバーボール賞」を獲得し、同年のアジア年間最優秀ユース選手賞も受賞した。

 155センチと小柄だが、技術や視野の広さは一級品。8月1日開幕の東アジアカップのなでしこジャパンメンバーにも選出され、佐々木則夫監督(57)も「小気味いいプレーをする」と評価している。鋭いドリブルからの仕掛けやゲームメークの力は世代随一。「メンタルも強いし、チームをまとめる力もある。宮間さんの後を継ぐような選手になれると思っている」と元浦和レディース監督の村松浩氏はMF宮間あや(30=岡山湯郷)の後継者として大きな期待をかけている。

 柴田の最大の武器は、小学生時代から練習を重ねて身につけたという“華絵ターン”。「私は小さいから、どうやって相手をかわしていくか。その課題を克服するには、相手のタイミングをずらすしかない」。相手を一瞬で置き去りにし、絶望のふちに追いやる超絶プレーが東アジアカップでも見られるか。