ドイツ1部リーグ、シャルケのDF内田篤人(27)が20日、成田空港からドイツへ出国した。6月上旬に国内で右膝蓋(しつがい)靱帯の手術を受け復帰まで4~6か月との診断を受けた。退院後は約3週間にわたって都内の施設でリハビリを行い、今後はドイツで11月前後の実戦復帰を目指すことになる。

 ケガに関しては所属クラブと日本代表のドクターの間で治療方針の見解が分かれるなど紆余曲折があったが、初めて自らの口で経緯を説明した。「(昨年の)W杯が終わってすぐに痛くなったから、影響はしているかもしれない。手術をする前は邪魔なものが入っている感じで我慢してやっていた。ブラジルの(元代表FW)ロナウド(38)と一緒みたい。靱帯が切れやすい状態だった」

 2002年日韓W杯得点王の怪物ストライカーを引退に追い込み、一歩間違えれば選手生命に関わる症例。しかも「手術するケースは珍しい」ため、医師によって意見が異なった。日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(63)からも助言があり「一緒に考えてくれた。『焦らずにしっかり治してこい』と言われた」と激励も受けた。

 内田は「W杯予選もあるし、また(代表に)呼んでもらえたら。そのためにもチームで結果を残したい」と誓い、ドイツで過酷なリハビリに臨む。