【8月1日開幕・東アジアカップ展望】6回目を迎える今回の出場チームは男女ともに同じ顔ぶれで、日本のほかには開催国の中国、韓国、北朝鮮。2年前の大会で初優勝を飾った男子は連覇がかかる。注目は2人の「元欧州組」だ。

 まずはJ1第1ステージを無敗で制した浦和DF槙野智章(28)。12年に広島からケルン(ドイツ)に移籍したものの出場機会に恵まれず、13年に浦和に加入した。パフォーマンスやムードメーカー的な部分で目立つことが多かったが、昨季あたりから“本職”の守備でチームの勝利に貢献。今季は浦和の躍進を支えるとともに、バヒド・ハリルホジッチ監督(63)の目に留まり、日本代表のレギュラーも奪いつつある。「僕は、まだ代表で結果を残していない。だからタイトルという形で結果を残したい」と意気込みは十分だ。

 もう一人はFW宇佐美貴史(23=G大阪)。11年7月からバイエルン・ミュンヘン、ホッフェンハイム(ともにドイツ)でプレーし、13年6月にG大阪に戻ってきた。圧倒的な得点力を見せて、代表にも復帰。欧州組不在、さらにJリーグで得点王争いをしたFW武藤嘉紀(23)がマインツ(ドイツ)に移籍したため、名実ともにハリルジャパンのエースとして今大会の王座防衛を目指す。

 宇佐美にとって、代表で結果を残さなければならない理由がある。ホッフェンハイム時代に“同僚”になって家族ぐるみの付き合いがあった、なでしこジャパンFW岩渕真奈がカナダ女子W杯で活躍。「宇佐美さんには本当にお世話になった」と感謝され、大きな刺激を受けた。

「自分も頑張らなアカンと思った。負けてられない」

 今大会には年代別大会でことごとくW杯出場を阻まれた韓国とも対戦する。同世代の選手も多いだけに“リベンジ”を果たしたいところだ。