レジェンド澤が神予言「次は私のゴールで決めます」

2015年07月05日 10時00分

 レジェンドの「神予言」がなでしこを再び頂点に導く。なでしこジャパンは5日(日本時間6日)に行われるサッカーカナダ女子W杯決勝で史上2チーム目となるW杯連覇を狙う。決勝の相手は因縁の深い米国とあって激戦必至だが、史上初のW杯6大会連続出場を果たしたMF澤穂希(36=INAC神戸)は周囲に自らの“激弾”を予告していることが判明。歓喜に沸いた4年前の再現に向け、心身ともに準備を整えた――。

 

 

 黄金の紙吹雪が舞う中で優勝トロフィーを掲げてから4年。なでしこジャパンは再び頂上決戦の舞台に戻ってきた。連覇まであと1勝。佐々木則夫監督(57)は「世界の女子サッカーのためにも2011年のような素晴らしいファイナルの試合ができたら幸せ」と好勝負を頭に描いている。


 今大会のなでしこの特徴は、何といっても無類の勝負強さ。1次リーグ初戦のスイス戦から準決勝のイングランド戦まで6試合すべて1点差勝利というのは、過去6回のW杯の歴史で初めてだ。しかも、ここまでの9得点を7選手が挙げるという“日替わりヒロイン”。準決勝こそ相手のオウンゴールが決勝点になったが、MF川澄奈穂美(29=INAC神戸)の絶妙クロスが呼び水となっただけに、今のチームは誰もがヒロインになれるチャンスがある。


 そんななか、大黒柱の血が騒ぎ始めた。澤は準決勝終了後、多くの友人や関係者からもらった祝福のメール、メッセージに対し、こんな内容の言葉を返しているという。


「最後に神様が最高のプレゼントをくれる気がする。次は私のゴールで決めます」


 実は澤は準々決勝のオーストラリア戦前に「なんか、ぶっちーが決めそう」とFW岩渕真奈(22=バイエルン・ミュンヘン)の得点を予言していた。岩渕はこれまでW杯では無得点、しかも病み上がり。それでも練習や宿舎での準備を見て感じるものがあった。


 今大会の澤は初戦のスイス戦、1次リーグ最終戦のエクアドル戦は先発出場したが、決勝トーナメント以降はスーパーサブとして起用され、試合を締める役割を任されてきた。自身の立ち位置を理解する背番号10が予想する米国戦の試合展開は、ずばり後半勝負。苦しい状況で投入され、自分のプレーで決着をつけるシーンが頭の中に描かれているのだ。


 もちろん、その準備に抜かりはない。いつ出番が来てもいいように体のケアには時間をかけ、米国戦に向けての情報をレギュラー組と共有。特に司令塔の主将MF宮間あや(30=岡山湯郷)とは綿密なコンタクトをとり、どんな状況でも宮間のセットプレーに合わせられる態勢を整えている。


 狙うは4年前の再現。絶体絶命の状況で迎えた延長後半12分、宮間の左CKをニアに走り込んだ澤が右足アウトサイドで合わせて同点に追いつき、PK戦に持ち込んだ。今大会の米国は6試合でわずか1失点と鉄壁の守備を誇るが、ここまでテクニカルなチームとの対戦はなく、なでしこのように緻密なセットプレーを仕掛けてきたチームはなかった。それだけに、勝負どころで「宮間―澤」の黄金ラインが輝く可能性は高い。


 今大会が最後のW杯と公言している澤が、自らのゴールで飾る有終の美。ドラマの主役は背番号10がさらっていく。