なでしこ大儀見の苦悩 厳しいマークでいまだ無得点

2015年06月16日 10時00分

【カナダ・ウィニペグ14日(日本時間15日)発】サッカーのカナダ女子W杯でなでしこジャパンが1次リーグ第2戦カメルーン戦(12日、バンクーバー)に2―1と勝ち決勝トーナメント進出を決めた。W杯連覇へ徐々に調子を上げているが、一方でエースのFW大儀見優季(27=ボルフスブルク)が無得点で苦しんでいる。同最終戦エクアドル戦(16日=同17日)を前に他国から激しいマークで狙われており、前回ドイツW杯から続く嫌な流れを引きずったままなのだ。

 なでしこジャパンは2連勝し、勝ち点6で決勝Tに進出。2連覇に向け第一関門を突破した佐々木則夫監督(57)は「決勝トーナメントで誰が出てもいいようにしたい。先を見据えた戦いをしたい」とエクアドル戦での大幅なメンバー入れ替えを示唆した。

 日本が狙うのは、あくまで強豪国との早期対戦を避けられるグループ1位突破。ベテランMF安藤梢(32=フランクフルト)が負傷離脱した今、不安材料の一つがエース大儀見の状態だ。国際Aマッチ通算53得点で、なでしこジャパンが誇る世界的ストライカー。壮行試合となった5月のイタリア代表戦(長野)でも、華麗なゴールを挙げた。ところが、本番の今大会では格下相手の1次リーグで2試合連続無得点と結果を出せていない。

 大儀見は起点としてのボールキープや前線からの守備など決して動きが悪いわけではないが、ゴールが生まれない。本人も「相手は90分、私を狙いにきていた」と苦悩の表情を浮かべる。優勝候補国のエースの宿命とはいえ、対戦国から反則すれすれの厳しいマークを受け続けており、本来のプレーができない現状にもどかしさがあるようだ。

 大儀見はなぜかW杯と“相性”が良くない。日本が優勝した前回2011年ドイツW杯でもエースとして臨んだものの、ゴールは1次リーグ初戦のニュージーランド戦で挙げた1得点のみ。

 チームが決勝トーナメントを勝ち進み、勢いが加速していくなかでただ一人、パフォーマンスが低下した。準決勝、決勝ではついにスタメン落ちとなり、屈辱のベンチスタートを味わった。

 今大会でも前回大会から続く嫌な雰囲気が漂い始めているだけに、一刻も早く“負のスパイラル”から脱出したいところ。最終戦で戦うエクアドルはすでに1次リーグ敗退が決まり、2試合で16失点と守備に大きな難を抱えている。大儀見が悪い流れを断ち切るには絶好の相手だろう。

 14日(日本時間15日)に行われた会見で大儀見は「なるべくペナルティーエリア付近の、相手DFの前、もしくは背後で受ける機会を増やして、個人での突破を織り交ぜながらゴールを目指したい」と語った。4年前の優勝に貢献できなかった無念を晴らせるか。