開幕から無敗 浦和が完全制覇にこだわる理由

2015年06月09日 10時00分

 J1浦和は7日の清水戦に1―0で勝利し、リーグ戦開幕からの無敗を15に伸ばし、第1ステージ優勝に王手をかけた。次節(20日)のアウェー神戸戦に引き分け以上なら無条件で優勝が決定する。いよいよ昨季V逸のリベンジが見えてきたが、これはあくまで通過点。Jリーグではどのチームも達成したことのない無敗での完全制覇に狙いを定めているのだ。

 

 下位に低迷する清水を攻めあぐねた浦和は、後半7分にFW興梠慎三(28)がペナルティーエリア内でこぼれ球を拾い、左足でゴール右に叩き込んだ。エースは「うまくいかない時でも勝ち点3を取れたのは強くなったと思う」と話し、今季の戦いぶりに手応えを隠さない。

 

 これでリーグ戦開幕から15戦連続無敗。快進撃を続ける浦和イレブンだが、目指すところはとてつもなく高い。MF柏木陽介(27)が「負けずに優勝は今までないので達成したい」と話す無敗での第1ステージ優勝は通過点。今季から加入したFW武藤雄樹(26)は「いつ負けるかわからないけど、ここまでやってきているのだからシーズンを通して(無敗を)やり続けたい。昨年の悔しさもあるので年間勝ち点1位は開幕からチームの目標だったし(無敗を)続けていけば、それに近づける」と力強く語った。

 

 黒星なしで両ステージを制し、年間勝ち点1位でチャンピオンシップも勝ち抜く。さらにナビスコカップと天皇杯も合わせ無敗の3冠奪取を狙っているのだ。

 

 達成すればもちろんJリーグ初の快挙だ。昨季は優勝を目前にしながらラスト3試合を1分け2敗と大失速。G大阪に優勝をさらわれたリベンジになるが、浦和イレブンが完全制覇を狙う理由は他にもある。ベテランMF鈴木啓太(33)は「年間を通じて戦ってこそのリーグ戦。選手の立場からも言っていかなければならない」。

 

 紆余曲折を経て復活した2ステージ制だが、浦和はサポーターを中心に最後まで反対の立場をとった。2004年に年間最多の勝ち点62を奪いながらもチャンピオンシップで同59点の横浜Mに敗れて優勝を逃し、悔しい思いをしている。再び、同じような事態にならないためにも2ステージ制の見直しを求めていく。浦和が無敗で年間王者になれば2ステージ制の意義は薄れ、1シーズン制復活につながるというわけだ。

 

 究極目標は5冠(第1、2ステージ、チャンピオンシップ、ナビスコ杯、天皇杯)にプラスし、年間勝ち点1位、年間無敗の勲章とリーグ優勝で出場の可能性もあるクラブW杯も含めた8つの“タイトル”。何より日本サッカー界の盟主返り咲きへ向けまだまだ止まれない。