マインツ移籍の武藤は「エゴイスト」になれ!

2015年06月05日 10時00分

マインツ入りを決めた武藤(左)から去就相談を受けていた武田

【武田修宏の直言!!】FW武藤嘉紀(22=FC東京)がドイツ1部リーグのマインツ移籍を決断したね。これまで何度かメールでやりとりして、海外移籍については「正直、迷っています。決断したら連絡します」と言っていたので「自分の行きたい道を歩めばいいよ」と伝えていたんだ。ようやく正式発表となり、今はすっきりしているんじゃないかな。

 

 武藤はスピード、テクニック、フィジカルを兼ね備えた選手だけど、今のままではドイツで通用しない。彼の優しすぎる性格が大きな課題になると思う。日本では周囲にも気を使えて「いい人」ってことで問題はないんだろうけど、海外では情け無用。実際に、わがままで強引なタイプのほうが成功する確率は高い。

 

 なかでもストライカーはエゴイストじゃないと務まらない。ゴール前でいいパスを受けてシュートを外しても、平然としていないとチームメートからは「あいつは自信がない」と思われてしまう。だから日本のように失敗をしても謝罪は禁止。いつも堂々としていないといけない。

 

 特に海外は結果がすべてだからね。守備に貢献したとか、味方のゴールを引き出したとか、不要とは言わないけど、最終的にFWはゴール数でしか評価されない。その数字を積み重ねるためには、多少の傲慢さが必要になる。だからピッチ上では同僚に対しても気配りはいらないし、自己中心主義でやってほしい。

 

 武藤のパフォーマンスに関して不安はないけど、精神面のところは苦労するかもしれない。そこは気を引き締めて臨んでほしい。

 

 ☆武田修宏:たけだ のぶひろ=1967年5月10日生まれ。静岡県出身。幼少期から「天才少年」と呼ばれたストライカー。名門・清水東(静岡)から86年に読売クラブ(現東京V)入り。ルーキーながら11得点を挙げ、リーグVに貢献し、MVPにも選出された。Jリーグ発足後はV川崎や磐田、京都、千葉などでプレー。00年には南米パラグアイのルケーニョに移籍。01年に東京Vに復帰し、同シーズンで現役引退した。Jリーグ通算は94得点。JSL時代も含めれば152得点を挙げた。87年に日本代表に選出。93年米国W杯アジア最終予選でドーハの悲劇を経験した。

 

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