ハリル監督 またJリーグへ不満発言

2015年06月03日 10時00分

今回も合宿初日に選手のランニングに加わったハリルホジッチ監督(手前)

 ハリルVSJクラブのバトルが再燃だ。日本サッカー協会は1日、国際親善試合イラク戦(11日、横浜)とロシアW杯アジア2次予選シンガポール戦(16日、埼玉)に臨む日本代表メンバー25人を発表した。いよいよ2018年W杯への戦いがスタートするが、日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は会見でJリーグへの不満を訴えて大暴走。指揮官の“逆なで発言”にはJクラブ側も当然反発し、緊張感が高まっている。

 千葉県内で行われた代表メンバー発表会見。いつものように熱弁をふるったハリルホジッチ監督は、勢いそのままにJクラブへの“不満″まで吐露した。

「日本代表の位置がそこまでプロテクトされていないんじゃないか」とズバリ切り出すと、こうまくし立てた。「次にまたミニ合宿をやりたい。カレンダー(日程)についてもアイデアを送りたい。例えば今回、国内組が8日に(合宿に)着く。何人かの選手(海外組)は1週間前に着くが…。できるだけ私は選手と過ごしたい。彼らとトレーニングする時間がほしい。私の考えや手段、方法を伝えたい。ただ、いつもそんなに時間があるわけじゃない」

 一方、クラブ側はこれまでハリルジャパンに譲歩してきた。先月12~13日の国内組合宿は、年間予定になかったうえにJリーグやアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の過密日程の最中に開催。各クラブとも本音ではもちろん選手を休ませたかったが、指揮官の強い要望に折れる形で選手を派遣した。にもかかわらず、ハリルホジッチ監督は、協力姿勢がまだまだ足りない!と主張したのだ。

 これには、ある強豪Jクラブの社長もあきれ気味。「監督がどういったことを考えているのか分からない部分も多いし、我々が直接会って意見交換する場を定期的につくっていったほうがいい」と話し、クラブトップがハリルホジッチ監督との“直接対決″に乗り出す可能性を示唆した。

 Jクラブ側が反発を強めるのは、指揮官には就任からわずか2か月半の間で数々の“前科”があるからだ。5月の合宿では、腰やヒザの状態が悪かったFW武藤嘉紀(22=FC東京)の招集を強行。クラブ側は初日の練習を休ませることを条件に送り出したが、あっさりとほごに。しかも練習で右ヒザを負傷するアクシデントに見舞われた。普段温厚なFC東京のマッシモ・フィッカデンティ監督(47)も「なぜそうなったのか。結果は皆さんの知っている通り」と珍しく怒りをあらわにしたほどだ。

 さらにはクラブ側の強化方針を無視し、選手個々にトレーニングを指示したり、選手の個人情報である体脂肪率を“一般公開”し物議を醸した。武藤の移籍問題についても「チェルシー(イングランド)には行くな」と介入するなど、暴走は止まらなかった。こうしたなか、在京Jクラブ関係者が「影響力のある日本代表監督が、こういう発言を続ければ今後は(代表に)協力しないこともある」と話すなど、対立は深まっていた。

 日本サッカー協会の霜田正浩技術委員長(48)は以前から「監督は熱中すると周りが見えなくなるタイプなので…。決して悪気があるわけじゃない」と擁護しているが、ロシアW杯アジア予選を前にクラブ側の怒りは爆発しかねない状況。それでも、ハリルホジッチ監督は一切の妥協をせず己のやり方を貫くのか。きな臭さは増すばかりだ。