武藤にチェルシーが破格待遇用意

2015年05月11日 16時00分

 日本代表FW武藤嘉紀(22=FC東京)に正式オファーを出しているイングランド・プレミアリーグの強豪チェルシーが異例の“VIP待遇”を用意している。0―1と敗れた10日の鹿島戦で、武藤はノーゴールに終わった。注目の去就決断も“答え”が出ないままだったが、名門クラブは煮えきらない武藤に対して破格の好条件で決着をつける構えだ。

 

 3試合連続ゴールを逃し、チームも痛恨の黒星を喫した武藤は「ゴールが生まれなかったのが一番の反省。今日は運も味方しなかった」と悔しさをあらわにした。チェルシーへの回答も、当初は連戦が終わるこの日をメドにしていたが「まだ考えていない。焦ることはないし、特にこの1週間で何かを決めることはないし、そういう決まりもない」と結論を“先送り”した。

 

 FC東京の立石敬之GM(45)は、チェルシーへの返答について「そろそろ決めないといけない」としながらも「まだちょっとタイミングが早い。欧州はこれから監督が代わったりして編成も動いたりしていくから。代表(合宿)に行っちゃうんで、帰ってきてから」と拙速に決断を求めない方針。また、非公式ながら武藤獲得に興味を示す海外クラブが「結構ある」とし、かねて指摘されている通りドイツのマインツなどを含めて争奪戦に発展する雲行きだ。

 

 一方で、獲得に向け先手を打ちながら待たされ続けているチェルシーは、早期決着を図るべく異例の好待遇を用意している。欧州事情に詳しい代理人事務所の関係者によれば「チェルシーの武藤への高い評価は確かなもので、レンタルに出すにしても二流クラブではないようだ。他のリーグの強豪とか、日本人がいて環境的に溶け込みやすいクラブなど、早い成長が見込めるクラブをいくつも選択肢として用意していると聞く」。

 

 武藤がチェルシー移籍を決断した場合は、レンタルに出されることが確実。これまでオランダのフィテッセなどが“レンタル先”に挙がったが、本人が望むリーグやクラブでプレーできるように配慮する。候補には現在チェルシーが選手をレンタル移籍させているイタリアのフィオレンティナやACミランをはじめ、スペインやフランス、ベルギーのクラブから日本代表MF長谷部誠(31)とMF乾貴士(26)が所属するドイツのEフランクフルトも浮上。ビッグクラブならではのツテで多くの選択肢を用意し、武藤の希望を聞くというのは獲得への本気度がうかがえる。

 

 当初は査証取得や出場機会を考慮してチェルシー移籍に消極的だった武藤だが、名門クラブの熱意に心を動かされるかもしれない。