日本サッカー協会は24日、連覇がかかるカナダ女子W杯(6月6日開幕)の予備登録メンバー35人を発表した。


 3月のアルガルベカップ(ポルトガル)など、なでしこジャパン招集から遠ざかっているMF澤穂希(36=INAC神戸)はリストに名を連ね、6大会連続のW杯出場に望みをつないだ。主将の宮間あや(30=岡山湯郷)、MF川澄奈穂美(29=INAC神戸)やFW大儀見優季(27=ボルフスブルク)らも順当に選ばれ、5月1日に発表されるW杯メンバー23人は2011年のドイツW杯優勝時とほぼ同じになりそうだ。


 一方で、ビジュアル面も注目された若手注目株のMF猶本光(21=浦和)やMF田中陽子(21=ノジマステラ神奈川相模原)らは外れた。こうしたベテラン頼みの傾向は、やはり懸案事項となっていた世代交代に失敗したことの証しだろう。


 そんなメンバー構成だけに、サッカー界ではこんな声も上がり始めた。「若手が思うように成長しなかったとしたら、結果が何よりも重要なW杯では実績あるベテラン頼みになるのは仕方ない。まるでアジアカップ前のアギーレみたいだね」(Jクラブ関係者)


 男子日本代表のハビエル・アギーレ前監督(56)は就任当初、積極的に若手をサプライズ選出したものの、結果が問われる今年1月のアジアカップが近づくにつれてMF遠藤保仁(35=G大阪)らを代表に呼び戻すなどベテラン重用にシフトしていった。


 それでも、アジアカップで連覇どころか準々決勝敗退。なでしこジャパンが同じ轍を踏まないことを祈るばかりだが、3月のアルガルベ杯では12チーム中の9位に終わっている。4年前と同じメンバーで世界大会を勝ち抜くのは難しいと言わざるを得ない…。