日本サッカー協会の反町技術委員長が高校サッカー界に異例の呼びかけを行った。

 全国高校サッカー選手権で優勝を果たした青森山田(青森)は、インターハイ、プレミアリーグEASTに続いて〝高校3冠〟を達成。しかもその内容が圧倒的で、選手権決勝の大津(熊本)戦では最高峰の舞台にもかかわらず相手のシュートを0本に封じるなど大きすぎる実力差を見せつけた。

 サッカー界でも青森山田があまりにも強すぎることが議論を呼んでおり、13日の技術委員会後に取材に応じた反町委員長も言及。私見としたうえで「なるべく拮抗した試合を増やしていくことが選手、チームのレベルを上げるというスタンスから言うと、今回の高校選手権に関してはそうじゃなかった。それは青森山田がよかったのか、他の学校が悪かったのか…。そういう意味では、まだまだ改善の余地がある」とコメントした。

 続けて「青森山田なんてタレントが出てきて、そうじゃないところは実力的に差があるのは否めない。そういうチームが高体連からたくさん出てきてほしい」と他校の奮起を異例の呼びかけ。「そうじゃないと、一人勝ちみたいになっちゃうのは面白くない。3冠を取ったというのが果たしてそれがいいのかという感じはする。実力が拮抗するような感じになってもらいたい。個人とチームを成長させるために」と青森山田だけが突出して強いという高校サッカーの現状が変わるよう求めた。

 日本代表の強化トップによる異例の呼びかけに、他校は応えることができるか。