【スペイン・マドリード発】欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦は14日(日本時間15日)に各地で2試合が行われ、注目されたアトレチコ・マドリードとレアル・マドリード(ともにスペイン)の一戦は0―0の引き分けだった。欧州CL2連覇を狙うRマドリードは、今季7度目の「ダービー」でも“鬼門”を突破できなかった。第2戦は22日(同23日)に行われる。

 昨季CL決勝の再現カードとして注目を集めた「マドリード・ダービー」の第1戦はスコアレスドローだった。序盤からRマドリードが主導権を握り、前半4分に敵のクリアミスからFWガレス・ベイル(25)が抜け出し、GKと1対1となるも決めきれない。同36分にはMFハメス・ロドリゲス(23)のシュートもGKにセーブされるなど、最後まで強固な守備陣を崩せなかった。

 決着は第2戦に“持ち越し”となったが、両クラブは実に今季7度目の対戦。ここまでスペインスーパーカップ、国王杯、リーグ戦といずれもホーム&アウェーで6度対戦し、Rマドリードが2分け4敗と未勝利。しかも、この日の試合を含め敵地ビセンテ・カルデロンで4試合し、ゴールも奪えていない。まさに“鬼門”となっている。

 今季スペインリーグ28試合で38得点を決め、得点ランキングトップのエースFWクリスチアーノ・ロナウド(30)は過去「ダービー」20戦で15得点とAマドリードは“お得意様”だった。だが、今季は勝てないチームと同様に宿敵からゴールなし。この日も決定的なチャンスすら作れずに、完全に封じ込められてしまった。

 Rマドリードの名将カルロ・アンチェロッティ監督(55)も試合前の会見で「攻略が難しいライバルで守備において特徴がある」と話し、敵将ディエゴ・シメオネ監督(44)について「偉大な監督であり、世界最高の指揮官の一人だ。彼と対峙するのは少し問題だ」と漏らすなど、苦手意識を隠さなかった。

 またも勝てなかったアンチェロッティ監督は「アトレチコに勝つのはオブセッションだ。2試合ともドローに終わるかもしれない。目的はアトレチコに勝つことではなく(準決勝に)進出することだ」と話し、第2戦でのPK決着も視野に入れたが、果たしてCL2連覇に向け難敵を突破できるか。