日本サッカー協会は30日、天皇杯の準決勝(12月12日)と決勝(同19日)をこれまでの観客の収容制限を撤廃して100%に引き上げることを発表した。

 天皇杯は準決勝が12日に浦和―C大阪戦(埼スタ)、川崎―大分戦(等々力)、決勝が国立で開催が予定されている。協会はいずれの試合も12月5日からチケットを一般販売することを発表。さらに「政府の方針に則り『感染防止安全計画』を策定して開催自治体に申請し承認されましたので、当該試合において、最大収容可能人数に対して収容率100%にて開催します」と決定した。

 いよいよ新型コロナ禍以前のような超満員の大観衆を迎えることになったが、この発表の直前には世界的に急拡大して危機感が高まっている新型コロナの〝最凶〟とみられるオミクロン株が国内で初確認されたことが政府から発表されたばかり。感染力はこれまでの変異株の比ではないと指摘する専門家もおり、感染拡大に不安が募っている。

 国内で感染者数が落ち着いている現状からすでに決定していたこととはいえ、なんともタイミングの悪い〝満員開催発表〟となってしまった。