“スパルタハリル塾”に日本代表イレブンが早くも戦々恐々だ。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ新監督(62)は、「毎日朝から晩まで(日本サッカー協会に)詰めている」と協会関係者も驚くほどの熱心な仕事ぶりで、23日から始まる合宿のミーティングで使用する資料を作成した。

 さらに、今週末のJリーグには視察に行かず、初陣となるチュニジア戦(27日、大分)に向けた合宿の集合前日(22日)に監督以下代表スタッフ全員が大分市内の宿舎に入ることが決定。各セクションの担当者を全員集合させ、合宿の時間割やミーティングの進め方などを詳細に議論して準備する予定だ。

 一方で、この張り切りぶりには選手たちが震え上がっている。「毎日勉強会になるだろうね、と話題になっている。ゲームやったりDVD見たりしている時間はなさそうですよね…」と代表イレブンの一人は不安げな表情だ。

 ハビエル・アギーレ前監督(56)やアルベルト・ザッケローニ元監督(61)は選手の自主性を尊重して自由時間も多く、選手たちは持参したDVDや動画投稿サイトなどで旬のお笑い芸人のネタを観賞したり、卓球などで体を動かして気分転換を図ることが多かった。

 しかし、新監督のもとではそうはいかない。「何人かの選手は個人的に話をしたい。グループでも話をしていきたい」とミーティングや個別面談などが長時間にわたって予定されている上、そこで学ぶ戦術論や練習方法などは膨大な情報量になるため自由時間にも予習復習が欠かせない。まさにピッチ、宿舎で“地獄キャンプ”が待っているのだ。