代表監督候補探し 中東各国と“驚額”マネーバトル

2015年02月26日 11時00分

 サッカー日本代表監督の有力候補に浮上したバヒド・ハリルホジッチ氏(62)を巡り、壮絶な“マネーゲーム”が展開されそうな雲行きになってきた。日本サッカー協会が正式オファーの準備を進める中、潤沢なオイルマネーを誇る中東各国も同氏に接触していることが判明。アジアのライバルでもある日本から破格オファーで名将を“強奪”する構えだ。

 

 難航してきた後任監督人事が進展を見せた。日本サッカー協会の原博実専務理事(56)は24日にJFAハウスで通常業務をこなしたが、報道陣の取材に応じることはなかった。他の協会幹部も揃ってダンマリモードに突入。いよいよ選定作業も佳境に入ってきたことをうかがわせるが、有力候補に浮上しているハリルホジッチ氏の周辺がにわかに慌ただしくなってきた。

 

 欧州事情に詳しいJクラブ関係者は「ハリルホジッチはアルジェリアを率いたブラジルW杯の戦いぶりで再び評価が高まっているし、イスラム圏での人気もある。実際に、監督を探している中東の代表チームがすごい額のオファーを出したようだ」との情報を本紙に明かした。

 

 フランスなど欧州のクラブで指揮を執ってきた同氏は、サウジアラビアやモロッコなどイスラム圏でも監督を歴任。昨年のブラジルW杯ではアルジェリア代表を16強に導いており、中東諸国の間では「イスラム圏で実績を残せる欧州の指揮官」として評価が高い。

 

 そこに目を付けたのが代表監督を探している中東国だ。

 

 サウジアラビアはアジアカップでの不振を受け、昨年12月に就任したばかりのコスミン・オラロイ監督(45)の解任を検討中。また、同大会で惨敗したバーレーンやカタールもW杯予選に向けた強化に本腰を入れており、実績のある指導者の招聘に動いている。

 

 これらの国に共通するのが豊富な“オイルマネー”。これまでもクラブや代表レベルで潤沢な資金が投入されており、今回も同様の動きが見られる。ハリルホジッチ氏の招聘に年俸5億~6億円の“驚額オファー”を提示した国もあるもよう。これは日本側が基本線とする年俸2億円の3倍だ。

 

 中東各国がここへきて急に強気な姿勢を見せ始めたのには理由がある。「最近、中東の協会は監督探しがうまくいかないところが多い。でも今回は“日本が狙っている”という情報がお墨付きのような形になって、それが背中を押したのでは」と同関係者は日本協会の眼力が利用されたと見ている。

 

 中東各国の狙いは、まさに“後出しジャンケン”からの横取り。マネーゲームが展開されれば日本に勝ち目はないだけに、日本協会は“カネ”以外の魅力をアピールしていくしかなさそうだ。