「代表代行監督にJ現役監督」案にJリーグ反発

2015年02月18日 07時30分

G大阪の長谷川監督

“日本代表代行監督”を巡って日本サッカー協会とJリーグが一触即発になるかもしれない。日本代表の次期監督選考が難航するなか、3月の国際親善試合チュニジア戦(27日、大分)とウズベキスタン戦(31日、東京)では代行監督が指揮を執る可能性が高まってきた。協会内にはJリーグの現役監督を代役に指名する案も浮上。これにJクラブ側が“断固拒否”の姿勢を示しているのだ。

 

 3月の国際親善試合までのタイムリミットが迫るなかで、日本サッカー協会の大仁邦弥会長(70)は「間に合わなければ他の手を考える」と代行監督を立てることも視野に入れている。木村浩吉技術委員(53=育成担当ダイレクター)は代行の人選について「その話はまだ出ていない」としているが、“有事”の際には協会のラインを使うのが慣例だ。

 

 2010年南アフリカW杯後、代表監督に就任したアルベルト・ザッケローニ氏(61)はビザ発給が間に合わず、技術委員長だった原博実専務理事(56)が代行を務めた。今回も霜田正浩技術委員長(48)や、横浜Mやラオス代表での監督経験を持つ木村委員、そして2度W杯を率いた岡田武史氏(58)らが浮上している。

 

 一方、協会内部では采配能力を考慮してJリーグの現役指揮官を推すプランも出ている。これに強烈な“拒否反応”を示すのがJクラブ側だ。在京クラブ関係者は「いくら臨時といっても、Jリーグの監督に代表の指揮を頼むのは筋違いでしょう。ナビスコカップがあるチームは論外だろうね」と声を荒らげた。

 

 今季のナビスコカップ予選リーグ第2節は3月28日で代表の活動期間と重なるため、出場クラブは監督不在を許すつもりはない。それでもアジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場で同予選を免除されたG大阪の長谷川健太監督(49)、浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督(57)、鹿島のトニーニョ・セレーゾ監督(59)は指揮が可能だが…。

 

 同関係者は「たとえ代行でも現職の人間が代表監督をやるといろいろな弊害が出てくる。やることで色眼鏡で見られるし、例えば本人にも(代表監督をやりたいと)その気が出てくれば長期的なチームづくりを託せなくなる」と指摘する。

 

 仮に代行監督を引き受ければ、その後はいつも「監督候補」と騒がれ、常にプレッシャーがのしかかる。しかも、所属選手が代表に抜てきされれば「身びいきだ」と言われかねない。クラブ側としても、指揮官が必要以上に代表を意識することになればチーム強化に支障が出かねず、懸念材料となる。様々なリスクがあるだけに、認めるわけにはいかないのだ。

 

 こうした状況にもかかわらず協会側が声をかけたら…Jクラブ側と大モメになるのは必至。思わぬ波紋を呼ぶかもしれない。