次期代表監督問題で大仁会長勝算あり?

2015年02月14日 16時00分

大仁会長の異例の発言の意図するところは…

 覚悟のウラに“勝算”ありか。日本サッカー協会の大仁邦弥会長(70)は13日、U―22日本代表のシンガポール遠征視察の出発前に成田空港で取材に応じ、日本代表の新監督選考が長期戦となる可能性を示唆。消極的な言葉を並べたことで交渉の難航を予想させたが、関係者の中からは事態の好転を示す“吉兆”ととらえる声も上がっている。

 

 3月27日に予定される次戦のチュニジア戦(大分)で新監督が指揮するためには、就労ビザの取得期間も考慮するとタイムリミットは間近。だが大仁会長は「ビザが間に合わなくても監督として(会場にいるように)間に合わせたい」と話し、2010年南アフリカW杯後に就任したアルベルト・ザッケローニ元監督(61)の場合と同様に代行監督が指揮、新監督がスタンド観戦という形が現実味を帯びてきた。

 

 さらに「間に合わなければ間に合わないで他の手を考える。6月の予選には間に合わせないといけない」。“デッドライン”はあくまでW杯2次予選が始まる6月と明言し、すでに3月は指揮官不在のケースも視野に入れている。

 

 普段は慎重な物言いの大仁会長が、交渉事の監督選考に関して、ここまで突っ込んだ発言をするのは異例。この発言の裏には意外な“勝算”が見え隠れする。

 

「協会は全ての基準をクリアする満点の候補をギリギリまで探すつもりじゃないか。これから立場が変わってくる人もいるし。逆に言えば、時間をかければ“いける”との手応えをつかんでいるのかもしれない」(欧州事情に詳しいJクラブスタッフ)

 

 協会では代表監督の選定において、欧州での実績、代表経験、アジアに精通、日本が目指すスタイルの継承など様々な基準を設定。だが今回は緊急事態だけに妥協もやむなしとの意見も強く、これまで挙がった候補たちもいずれかの点で引っかかるケースがほとんどだ。

 

 だが原博実専務理事(56)も「基準は変わらないでしょう」と構えを崩していない。欧州各国シーズンが終盤を迎える4~5月になると“監督市場”も動きだし、新たな有力候補も期待できる。そうしたプラスの情報をキャッチしたことが、今回の大仁会長の発言につながったと見ていい。

 

 アギーレ前監督のマイナスイメージと今回の解任劇のドタバタを一刻も早く晴らしたい日本協会としては、今回の姿勢は大きな賭け。“鳴くまで待とうホトトギス”の精神は日本代表に朗報をもたらすことができるか。