暴動死傷者続出するアフリカサッカーの危うい熱狂

2015年02月09日 16時00分

 エジプトの首都カイロにあるサッカー場の周辺で8日、暴徒化した地元チームのファンと治安部隊が衝突し、少なくとも25人が死亡、負傷者も出た。中東の衛星テレビ、アルジャジーラなどが報じた。死亡者数については地元紙が27人とも報じており、拡大する可能性がある。

 暴動が起こったのはザマレク対エンピの試合が行われた空軍スタジアムの周辺。チケットを持たないファンらがサッカー場に突入しようとし、治安部隊は催涙弾を発射するなどした。この日の試合は観客数が1万人に制限され、チケットが売り切れていたという。

 スタジアム外では車が燃え上がるなど騒ぎが拡大。当初は14人とされた死者数も膨らみ、エジプトの英字紙「デーリー・ニューズ」(電子版)は27人と報じた。

 エジプトでは2012年に北部ポートサイドのサッカー場で観客の暴動が発生し74人が死亡。これ以降、試合の観客数は制限されており、チケットがないままサッカー場に入ろうとするファンと治安部隊の間でたびたび衝突が起きている。

 アフリカのサッカーでは5日、赤道ギニアのマラボで行われたサッカーのアフリカ選手権・ガーナ―赤道ギニアの準決勝で観客が暴徒化し、試合が約40分も中断する騒ぎがあったばかり。鎮圧のために警察のヘリコプターが競技場の上を飛び、催涙ガスも用いられた。ガーナ協会は短文投稿サイトのツイッターで「まるで戦場だ」と伝えるほどすさまじかった。

 この試合は前半でガーナが地元の赤道ギニアを2―0でリードし、不穏な空気が漂った。ハーフタイムにガーナの選手は観客から物を投げつけられ、警察の盾に守られながら控室へ。後半30分にガーナが追加点を挙げると、赤道ギニアのファンが相手サポーターに襲いかかった。

「物が投げ込まれて負傷者もいた。死者が出なかったのは幸運だった」と述べたのは、ガーナ協会のニャンタキ会長。アフリカのサッカーが荒れている。