武藤育成のカギ握るのはFC東京新加入・前田

2015年02月03日 16時00分

FC東京に合流した武藤(左)は前田から“エースの極意”を学ぶ

 J1FC東京が日本代表FW武藤嘉紀(22=FC東京)の英才教育に乗り出した。日本代表としてアジアカップ(オーストラリア)を戦った武藤は、1日に東京・小平市内の練習場で再始動したチームに合流した。屈辱の敗退をバネに今季の飛躍を誓ったが、FC東京側もエースとしてさらなる成長を期待している。その鍵を握るのが、ザックジャパンで活躍したエースストライカーだ。

 

 オーストラリアでの激闘の疲労を考慮された武藤はこの日、日本代表DF森重真人(27)らとともにチームに合流。一部別メニューで調整したものの「疲れはもう全然ない。明日から本格的に入ろうと思います」とヤル気をみなぎらせた。

 

 今季はチームの優勝に加えて「FWで出るなら狙っていきたい」と、得点王のタイトルを目標に掲げた。新人だった昨季の大ブレークから、今季はエースとしての活躍が求められる一方、相手からの厳しいマークや世間のプレッシャーにも打ち勝たなければならない。

 

 そこで注目を集めているのはJ2磐田から加入した元日本代表FW前田遼一(33)の存在だ。クラブ関係者は「前田は実力はもちろんだけど、武藤に刺激を与えるという意味でもウチに入った意味は大きい。あれだけのストライカーと間近で一緒にやれば、もっともっと成長できるはずだからね」。

 

 前田はJ1歴代5位の通算137ゴールを記録し、2009、10年と2度Jリーグ得点王に輝いた国内屈指の万能型ストライカー。日本代表でも33試合10得点をマークしているように、ザックジャパンでは13年のコンフェデレーションズカップ(ブラジル)まで“エース”として活躍した。

 

 そんな前田獲得は貴重な得点源としてはもちろんのこと、武藤をエースに育成する“起爆剤”の意味も込められている。特にストイックな姿勢で知られる前田と接し、点取り屋としての極意や調整、重圧の克服法など吸収すればFC東京だけではなく、日本代表のエースに就任することも不可能ではないだろう。

 

 この日、初対面した前田について武藤は「学ぶべきものがたくさんあるし、良いところ、盗めるところはどんどん盗んでいきたい」と弟子入りに意欲満々。マッシモ・フィッカデンティ監督(47)も「非常に落ち着いた選手だし、グラウンドの外でも大事な存在になる」と、大きな役割に期待した。元日本代表エースと強力タッグの結成でさらに進化すればエースストライカーと呼ばれる日も遠くないはずだ。