やはり居場所はなかった。日本代表MF香川真司(25)の所属するドイツ1部リーグのドルトムントは31日(日本時間1日)、敵地でのレーバークーゼン戦に0―0と引き分け。香川はベンチ入りも出番がなかった。

 ドルトムントのユルゲン・クロップ監督(47)はリーグ再開初戦で18位の最下位に沈んだことに「順位は気にならない。我々は残留争いをしているんだ。勝ち点差はわずかなので、上位にいるチームにプレッシャーをかけ続けていく」と前を見据えた。

 その一方、指揮官は「安定感もあり、いい試合を見せた。残留争いを語りながら『シャンパン・サッカー』を求めることはできない」と明言。パスワークで崩していく本来のスタイルを封印した新戦術に、大きな手応えをつかんだという。

 チーム方針の転換はパスサッカーが得意な香川には大きな痛手。しかも先発した新戦力のスロベニア代表MFケビン・カンプル(24)が存在感を発揮した。途中交代でも1番手にMFヘンリク・ムヒタリャン(26)が投入されるなど、ライバル陣が台頭し、今後の出場機会は激減必至だ。

 この日、香川は「手応えとしては出るかなと思っていたんですけど、しょうがないです」と次戦(4日=同5日)アウクスブルク戦に向けて切り替えたが、改めてチーム内での厳しい“立ち位置”が浮き彫りとなった。