“アギーレ流サプライズ”が再び炸裂か。八百長疑惑で去就問題の渦中にある日本代表ハビエル・アギーレ監督(56)だが、本人はとにかくヤル気満々。今後は若手の積極起用を予告しており、引き続き国際親善試合チュニジア戦(3月27日=大分)とウズベキスタン戦(同31日=東京)で指揮を執ることになれば多くの新顔を選出することが濃厚だ。懸案の決定力不足を解消すべく、攻撃陣には多士済々のメンバーが浮上している。

 25日にアジアカップから帰国したアギーレ監督は「これからJリーグが始まるし、移籍した選手もいるので見てみたい。若手を呼んでこの代表をリフレッシュさせたい」と話しており、積極的に新顔を選出する意向だ。

 初陣となった昨年9月の試合では5人を初招集して驚かせたが、今回も3月の親善試合に向けて多くの選手をリストアップ済み。アジアカップでは敗れたUAE戦で得点力不足を露呈しており、攻撃陣の強化は急務。すでにさまざまな名前が挙がっている。

 その筆頭はMF山田大記(26=カールスルーエ)だ。Jクラブ関係者の間では「能力は本当にすごい。ドイツでも間違いなく結果を残す」と言われており、高い技術力と得点力を兼ね備えた万能型。昨夏に磐田から移籍後はすぐにレギュラーの座をつかみ、ここまでチームトップの6得点をマーク。ドイツ2部で現在2位と躍進するチームのエースとなった。

 アギーレジャパンではインサイドハーフを務めるMF遠藤保仁(34=G大阪)の衰えとMF香川真司(25=ドルトムント)の不振が懸念されており、新たな司令塔候補として期待は大きい。

 またスペインでプレーした195センチの超大型FW指宿洋史(23=新潟)、ロンドン五輪のエースで快速FW永井謙佑(25=名古屋)らもアギーレ監督の評価は高い。さらにはこんな隠し玉も…。Jクラブ強化担当はMF関根貴大(19=浦和)の名前を挙げ「アギーレ監督も気にしているようだし、いつ呼ばれてもおかしくない」。

 昨年プロデビューした関根は変幻自在のドリブルとスピードが武器。左右両足から精度の高いキックを繰り出す。昨季はリーグ戦21試合2得点ながらも、U―19日本代表に選出された注目の逸材。さらなる成長が見込まれており“2階級特進”の大抜てきもありそうだ。

 ほかにもFW久保裕也(21=ヤングボーイズ)、FW南野拓実(20=ザルツブルク)、MF丸岡満(19=ドルトムント)の名もささやかれており、一気に世代交代へとつながる可能性もある。低空飛行の続く日本代表はヤングパワーでロシアを目指す。