昨年10月に38歳で交通事故死した元日本代表MF奥大介氏の追悼試合が18日に静岡・磐田市のヤマハスタジアムで行われた。

 現役時代に奥氏がプレーした磐田と日本代表時代の同僚で構成された「Jアミーゴス」と、横浜Mと横浜FCの連合チーム「横浜フレンズ」が対戦。FW三浦知良(47=横浜FC)やMF中村俊輔(36=横浜M)ら現役勢に加え、中山雅史氏(47)ら引退組も豪華メンバーが勢揃い。本紙評論家の武田修宏氏(47)も後半37分にゴールを奪って会場を盛り上げた。

 そんななか、詰めかけた1万902人のファンを魅了したのが中田英寿氏(37)だった。前半の立ち上がりには鋭いドリブル突破でペナルティーエリア内に侵入すると、横浜Mで現役バリバリのGK榎本哲也(31)に倒されてPKを獲得。その後も長短のパスをピタリと決めるたびに感嘆の声が漏れた。

 中田氏は17日の阪神・淡路大震災20年のチャリティーマッチでも後半18分までプレーし、多くの得点機を作るなど“鉄人”ぶりを発揮。この姿にJクラブ関係者からは「欲しいクラブはあるだろ。J2ならかなりやれるよ」と現役復帰を待望する声が。俊輔も「やっぱり緊張感がね。『なんでここに出さないの』と要求する選手はなかなかいないし、脱いだら体はバキバキだから」と話すほどだ。

 この日は「いつも一番楽しそうにプレーしていたのはアイツ」と故人をしのんだ中田氏。引退から8年半が過ぎてもその存在感は抜群だ。