決勝トーナメント進出をかける一戦の相手となるヨルダンは、世界ランク93位。同54位の日本から見れば格下だけに、日本の1次リーグ突破は確実視されているが、実はアギーレジャパンの選手たちはここが一番危険だとみている。DF酒井は「技術がうまいとかそういう印象はないんだけど、カウンターが鋭くて精度も高いし、独特の間合いみたいなものも持っている。それにW杯予選のときのイメージもある」。

 日本はこれまでヨルダンと4度対戦しているが、成績は1勝2分け1敗(PK戦は引き分け扱い)と五分で、日本以外の地では勝てていない。しかも直近の試合となった2013年3月のW杯最終予選(アウェー)では立て続けに失点を許し、1―2で敗戦。その時は素早いカウンターとセットプレーでの強さ、粘り強い守備に苦しめられ、出場していた選手たちの脳裏には嫌なイメージが残されている。

 その後のヨルダンは急成長を遂げており、個人技のレベルや得意とするカウンターの精度も格段にアップ。MF長谷部も「ヨルダンとか中堅どころの力は上がってきている」と警戒感を強めている。

 今大会前の親善試合では結果が出ていなかったヨルダンだが、16日のパレスチナ戦では日本を上回る5得点を挙げて快勝。調子を上げてきているだけに、日本にとっては不気味な存在だ。