気になるアギーレ後任…Jクラブが恐れる“禁断の引き抜き”

2015年01月16日 07時15分

アギーレ監督

 ついに捜査へ。日本代表ハビエル・アギーレ監督(56)が八百長に関与した疑いによりスペイン検察当局から告発された問題で、バレンシア裁判所が告発を受理したと14日、スペインメディアが報じた。本格的な捜査は来月以降に始まる見通し。現在アジアカップ(オーストラリア)に臨んでいる日本代表への影響が懸念されるなか、指揮官の進退問題はいよいよカウントダウンに入りそうだ。気になるのは後釜で、Jリーグ各クラブは日本サッカー協会が“禁断の引き抜き”に出ることに戦々恐々としている。

 ついに、代表指揮官の過去の八百長疑惑に捜査のメスが入ることになった。正式に告発が受理されたアギーレ監督はどうなるのか。昨年末に開いた会見では、アジアカップ中の聴取を否定し「日本代表の仕事にはまったく影響はない」と強調した。とはいえ、裁判所から召喚されるタイミングがいつになるかわかっておらず、指揮官としての職務に何らかの支障は出そうだ。

 日本サッカー協会は捜査の行方を見守りつつ、指揮官が選手視察などの職務を実行できなかったり、正式に起訴された場合、休養勧告や解任に踏み切るとみられる。日本代表に選手を派遣しているJリーグ各クラブも“疑惑の指揮官”の動向を気にかけるが、同時に日本サッカー協会の動きにも警戒を強めている。

 あるJクラブの強化担当者が打ち明ける。「そのときに協会がどう出るのか。急に解任とかなったら後任をどうするか。おそらく日本人監督を考えているだろうけど(Jクラブから)引き抜きもあるかもしれない。うちは無理だし、シーズン中は出さないけど、どの監督にとっても日本代表は魅力だろうからね」

 アギーレ監督が渦中の人物となってからすでに3か月以上たっている。指揮官の今後が読めないなか、当初は後任探しに動かなかった協会側も、有事に備えて後釜候補をリストアップしているとみられる。ただ、急に高額な外国人の大物監督を呼べるはずもなく、必然的に日本人監督という選択になる。そうした状況で、ふさわしい実績のある日本人指導者となればそれほどいないため、クラブ側は在任中のJ監督から日本代表監督が選ばれる可能性があるとみているのだ。

「緊急事態だから日本人が有力だけど、そこに実績や経験は必要でしょう。少なくともJリーグでタイトルを取ったとか、豊富な国際経験があるとか。パッと見ても岡田(武史)さんを除けばいないわけだから、協会側も人選の幅を広げるには現職のJクラブ監督も考えるはず」(同強化担当)

 有力候補者としてはG大阪で昨季3冠を達成した長谷川健太監督(49)、Jリーグ2連覇を果たした広島の森保一監督(46)、北京五輪を指揮した松本山雅の反町康治監督(50)、ロンドン五輪で代表を率いてベスト4に入ったJ2千葉・関塚隆監督(54)らの名前が挙がるという。日本人ではないものの、Jリーグで実績のある監督として、神戸のネルシーニョ監督(64)、浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督(57)、鹿島のトニーニョ・セレーゾ監督(59)も「視野に入るのでは」(同)。

 一方、協会側は2006年に千葉の監督だったイビチャ・オシム氏を日本代表監督に選出した。この際にサポーターから猛反発を受けており、その後は現職の指揮官を“引き抜かない”ことを基本方針としていた。それが、今回も「非常事態」だからと再びJクラブ監督から新監督を選ぶことになれば、さらなる波紋が避けられなくなる。いずれにせよ、協会側には迅速で確かな「判断」が求められるが…。