アギーレジャパン2連覇へ4点差の微妙

2015年01月14日 07時00分

【オーストラリア・ニューカッスル12日発】日本代表はアジアカップ1次リーグD組初戦で大会初出場のパレスチナに4―0で大勝したものの、課題の残る試合で今後に不安を残した。後半はミスが目立ち、キャプテンのMF長谷部誠(30=Eフランクフルト)も露骨に不満を口にしたほど。ハビエル・アギーレ監督(56)の八百長疑惑でチームは揺れるなか、果たして日本は大会2連覇を飾れるのか。

 

 

 MF遠藤保仁(34=G大阪)、FW岡崎慎司(28=マインツ)、FW本田圭佑(28=ACミラン)のゴールで3点を奪った前半は合格点も、後半は精彩を欠いた。後半4分にDF吉田麻也(26=サウサンプトン)のヘッドで4点目を挙げてからは沈黙。退場者が出て10人になった格下の相手陣内に再三、攻め込みながらもゴールマウスを破ることはできなかった。


 これにはアギーレ監督も「後半はミドルシュートが足りなかった。早い時間帯に4点目が取れたことで、プレー強度が落ちた」と不満を口にした。


 指揮官以上に危機感を募らせたのが、長谷部だ。スコア的には4―0の大勝にも笑顔はなく、「90分間攻め続けて初戦を勝てたのはよかったけど、まだまだ満足するレベルにはないですね。クロスの精度はよくなかったし、ミスも多く課題はあります。僕個人も含め選手は、誰一人満足していない」と振り返った。


 前半は主導権を握り3点を奪ったが、後半は交代で入った選手も機能しないまま、わずか1点を加えただけ。長谷部は「もしかしたら最終戦に得失点差で(準々決勝進出が)決まるかもしれないし…」と話すように、チャンスをものにできなかったことを悔やんだ。


 現地入り後の30度を超える気温や長期に及んだ合宿による疲労の影響を指摘されたが「関係ない。今日は涼しかった。原因? 集中力の問題。もっと集中してやりきらないといけない。切り替えてやっていかないと厳しい。次の相手(16日、イラク戦)はレベルが高い。個人としてはかなり消化不良だった」。


 PKでゴールしたエース本田も「質という部分ではまだまだ改善していかないといけない部分がたくさんあったので、そのミスを減らしていきたい」と不満を漏らし「厳しい試合が続くので慎重に戦っていきたい」と気を引き締めた。


 指揮官の八百長疑惑もくすぶったままだ。アギーレ監督は試合前日の11日、海外メディアから「辞任する考えはないか」などと追及され、「この場でお答えすることではない」と激高。初戦でふがいない試合をすると、再び外野が騒がしくなると思ったのか、試合前に異例のミーティングを開き、イレブンに猛ゲキを飛ばした。FW岡崎によると、普段はミーティングをしない指揮官から「緊張感を持たせるような言葉をかけられました。試合の重要度を監督は強調してました」。疑惑騒動をシャットアウトするためにも、文句のつけようがない快勝を求めたというのだ。


 現在は疑惑に絡みスペイン検察当局から告発を受け、裁判所が受理すれば本格的な捜査が始まるという状況。指揮官は“推定無罪”を強調しているが、今後も日本代表を率いていくには、白星を積み重ねていくしかない。


 16日にブリスベンでイラクと戦う次戦で、この日明らかになった課題が解消されるのか。今後を占ううえで重要な一戦となったことだけは間違いない。