香川 ドルトムントから放出も

2015年01月13日 16時00分

【オーストラリア・ニューカッスル12日発】日本代表はアジアカップ1次リーグD組初戦のパレスチナ戦で4―0と快勝。ハビエル・アギーレ監督(56)の八百長疑惑がくすぶるなかで好発進となったが、心配のタネは指揮官だけではない。不振の続くMF香川真司(25)が所属するドルトムント(ドイツ)が2部降格の危機に直面。巻き返しへ新たな補強に乗り出しており、今大会の出来次第では香川が“構想外”になる可能性があるというのだ。

 

 左MFとして先発出場した香川は2アシストを含め3得点に絡んだ。代表の10番としてはまずまずの活躍だったが「まだまだミスは多く、課題は多い。やること、やらないといけない。もっとコンディションを上げていかないと。(自分が)狙っているところもある」(香川)と、本人には不満の残るパフォーマンスだった。

 

 大会連覇を狙う日本代表としても10番の完全復調が待たれる一方、所属クラブではすでに窮地に立たされている。欧州事情に詳しいJクラブ関係者は「ドルトムントは香川がいない形でさまざまなシステムを試しているようだし、戦力的にも、もう必要としていないのでは。アジアカップを終えて帰るころには、もう居場所はないだろうね」と話す。

 

 昨年8月末にマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)から古巣のドルトムントに電撃復帰。移籍当初こそスタメン起用が続いたが、マンUで過ごした“不遇の2年間”の影響からなかなか本来のプレーを見せられない。先月にはリーグ戦で3試合連続出番なしという屈辱を味わい、ベンチ要員に固定されつつある。

 

 ドルトムントも現在ドイツ1部リーグで降格圏の17位と低迷するが、負傷していたエースのドイツ代表MFマルコ・ロイス(25)とアルメニア代表MFヘンリク・ムヒタリャン(25)らが1月中にも復帰する予定。さらにはザルツブルク(オーストリア)からスロベニア代表MFケビン・カンプル(24)を獲得し、さらなる補強にも取り組んでいる。

 

 チームは後半の巻き返しに向けて着々と戦力をアップさせているが、一方でユルゲン・クロップ監督(47)には香川の復調を待つ余裕はない。チームは9日から新戦力を加えてスペイン合宿に突入。アジアカップで不在の香川をよそに戦術練習を入念に繰り返し連係を深めているという。このため、香川が今大会を終えてクラブに戻っても“構想外”になっている可能性が高いというのだ。

 

 さらに前出の関係者は「クラブにとっても本人にとっても、レンタルという形になる可能性が高いんじゃないか」とも指摘。1部昇格を狙える位置にいるドイツ2部のカールスルーエやデュッセルドルフ、ライプチヒへの放出もささやかれている。欧州の移籍期限を過ぎた2月以降でも移籍が可能なJリーグまで選択肢に入りそうだ。

 

 いずれにせよ、今大会で所属の首脳陣の考えを変えるような大活躍を見せない限り、“余剰人員”としての立場を免れそうにない。かねて香川は「チームとしても個人としても結果が出ない状況を、力で変えていくしかない」と悲壮な表情で語っているが、この日の活躍くらいで満足できないのは当然のこと。果たしてアジアの舞台で浮上できるか。