宮市「落選」が日本代表の火種に?

2012年09月04日 12時00分

 ワンダーボーイの代表落ちに大きな波紋が広がっている。親善試合UAE戦(6日、新潟)とW杯アジア最終予選イラク戦(11日、埼玉)の日本代表メンバーから期待のFW宮市亮(19=ウィガン)が落選。その理由についてアルベルト・ザッケローニ監督(59)はクラブに専念させるための“優遇措置”だとしたが、これが新たな火種になりそうなのだ。

 

 ザッケローニ監督は宮市を選出しなかったことについて「試合勘、コンディションに問題が残る」と説明。負傷明けの宮市は万全な状態にないとしたうえで「チームも変わったばかりだし、そっとしておいて、環境になじめるようにしてあげようと…」と話した。

 

 英プレミアリーグの名門アーセナルに加入した宮市は3季目を迎える。今季はレンタル移籍先のウィガンでプレーするが、ここで活躍しなければ今後が見えず、正念場のシーズンだ。このため、ザック監督は期待のワンダーボーイがクラブでのプレーに専念できるように“親心”を見せたというわけだ。

 

 宮市の関係者は「今回は亮にかなり配慮してもらった形で、本人にとってもありがたい」とザック監督への感謝を口にした。ただ、一方で「似たような状況にあるドイツ組の選手が、ちょっと、どうなるかだね」と懸念材料もあるという。

 

 これは今回選出された日本代表メンバーには、今季からクラブが変わった欧州組が数多くいるためだ。MF清武弘嗣(22=ニュルンベルク)とDF酒井宏樹(22=ハノーバー)のドイツ移籍組は海外移籍自体が初めて。ある意味、海外3季目の宮市より状況は厳しい。また、MF細貝萌(26=レーバークーゼン)もチームが変わったばかりで、宮市と状況は大して変わらない。

 

 いずれの選手もリーグが開幕したばかりとあって、本音はクラブで地固めをしたいところ。またDF酒井高徳(21=シュツットガルト)に至っては、クラブのラッバディア監督が「選手にとって恩恵は何もない」とかねて日本代表への招集に不満を見せており、マイナス要因となっている。

 

 そんな状況だけに「亮だけがなぜザック監督から優遇される?」と、他のイレブンが反感を持つ可能性は否定できない。今後の動向にもよるが、不満がくすぶればザックジャパンの結束に暗い影を落としかねない。